仕事納めの後にこちらのお店へ。とりあえずグラスのスプマンテを注文してからメニューを吟味。選んだのは、「マグロのタルタル プンタレッラのサラダ」、「卵のクレープパスタ トリュフのクリームソース トリュフ添え」、「鴨のロースト エスプレッソ・ソース」。
マグロのタルタルに添えられたプンタレッラは初めて食べたが、割と美味しかった。パスタの前にワインを勧められたので、注文したパスタに合うグラスの白をメニューに載っていないものも含めて所望したところ、メニューに載っていたゲヴェルツを持ってきた。ただ、若いカメリエーレは赤の方が合うというので、それに従って赤にした。持ってきたのはフレイザ種の赤ワインで、これもメニューに載っていた。結構タニックでしっかりしている。パスタがコッテリしてそうだったので、これでも合うのかなと思ったが、実はパスタが見た目に相違してそれほどコッテリしていなかったのだ。パスタは非常に優しい味わいで美味しかったが、味が淡泊なので最後の方でちょっと飽きが来る。ワインはこのパスタには合ってなかったね。私見だが、普通で行けばやや樽の効いた白ワインか、ヴィトフスカ種のようにちょっとひねったタイプの方が合うんじゃないだろうか。前回のランチの時にいたワインに詳しそうな人が表のサービスに出ていず、厨房の中にいたのが残念だった。
メインはシェフ自らが持ってきてくれた。付け合わせはポルチーニ茸、紫芋、ゴボウ、ムカゴ。エスプレッソ・ソースは初めてだったが、深みとコクがあって美味しかった。鴨の火入れも完璧。皮がパリパリで実に美味しかった。これに合うワインを所望して、カメリエーラが持ってきたのが、メニューに載っているラルコのヴァルポリチェッラとアリアニコ。アリアニコは結構重いということで、あまり重いのは苦手なので、消去法でヴァルポリチェッラ。このワイン自体はとても美味しいのだが、この料理に合っているかというともう一つ。エスプレッソ・ソースにマッチしていない。このソースの深みに合わせるのであれば、アリアニコの方が良かったのかもしれない。半分ずつ下さいって言ってみれば良かったかな。
ドルチェは栗のなんちゃら。素朴な感じで美味しかった。最後にエスプレッソ。エスプレッソは普通。
料理はほぼ文句なしに美味しい。問題はワインかな。グラスの赤・白がそれぞれ２種類では、あのメニューの多さには対応できないだろう。若いスタッフたちにはあまりワインの知識はなさそうだし、勝手に色々なワインをグラスで出す権限もないのだろう。大勢で行けば、ボトルを自分で選べるので何とかなるかもしれないが、一人でグラスワインを楽しみたいときには、ちょっと妥協するしかないないのだろうな。
