歪笑小説(東野圭吾)★★★☆☆ 3/1読了

新人編集者が目の当たりにした、常識破りのあの手この手を連発する伝説の編集者。自作のドラマ化話に舞い上がり、美人担当者に恋心を抱く、全く売れない若手作家。出版社のゴルフコンペに初参加して大物作家に翻弄されるヒット作症候群の新鋭…俳優、読者、書店、家族を巻き込んで作家の身近は事件がいっぱい。ブラックな笑い満載!小説業界の内幕を描く連続ドラマ。とっておきの文庫オリジナル。


『黒笑小説』は小説業界の話だけじゃなくて、星新一風の話もあったのだが、本作は小説業界の話に特化されている。前作に出てきた新人作家の熱海圭介や唐傘ザンゲが本作で重要な役割を果たすので、前作も読んでおいた方がより楽しめるかもしれない。
基本はギャグ小説なんだけど、ところどころに真面目な主張も入っていたりするし、感動させたりもするんだよな。
完全に架空の小説家を出す場合と、これってあの人だよなっていう小説家を出す場合があって、後者が実に笑える(「長良川ナガラ」には笑ったなあ)。
『黒笑小説』はイマイチだったけど、本作は面白かったな。

歪笑小説 (集英社文庫)

歪笑小説 (集英社文庫)