ある日、アヒルバス(山本幸久)★★★★☆ 1/26読了

東京の観光スポットをめぐるバス会社・アヒルバスに入社して五年のバスガイド高松秀子(デコ)は、わがままなツアー客に振り回されながら仕事に励む毎日。ある日突然、新人バスガイド研修の指導員に指名されるが、自信のない態度が災いして、新人教育は遅々として進まない。そんな中、同期の中森亜紀にアヒルバスの「革命」を持ちかけられて……。軽快なテンポとユーモアあふれる筆致が笑いを誘う一方、主人公デコをはじめバスガイドたちが、それぞれに悩みを抱えながらも奮闘する姿は、胸に沁み、生きる元気が湧いてきます。名手がおくるとびきりのお仕事&青春小説です。また、アヒルバスのガイドたちによる東京名所の観光案内も読みどころのひとつ。二重橋、都庁、お台場、東京タワー、浅草、築地本願寺など、よく知っているつもりの観光スポットも、デコたちのガイドにかかれば意外な新発見があるかも。アヒルバスならではのTOKYO観光をお楽しみください。

相変わらず山本幸久の「お仕事小説」は面白い。今度の主人公はバスガイド。この「デコ」こと高松秀子が実に魅力的なんだよな。デコの括弧で括られたセリフのあとの心の声がとにかく笑える。
山本幸久の本は大体読んでいるけどほとんどハズレがない(唯一のハズレが『男は敵、女はもっと敵』かな)。未読なのは、デビュー作の『笑う招き猫』と『幸福ロケット』。『笑う招き猫』は買ってあるので、それを読むのも楽しみだな。

ある日、アヒルバス
ある日、アヒルバス山本 幸久

実業之日本社 2008-10-17
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