2007年4月に永眠したヴォネガットが2005年に本国アメリカで刊行し、NY Times紙のベストセラーになるなど、往年の読者を超え広く話題となったエッセイ集。2007年1月のインタビューで、本書が最後の1冊となることを明言したことで、日本においても刊行が待ち望まれていました。
著者自身のイラストで彩られた本書は、ヴォネガットの憤りを含んだ言葉と、彼の愛すべきアメリカや人類すべてへ向けた優しい文章が詰まっています。時にはジョークで、また時には絶望的に、そして常に鋭く・・・。
もちろんカート・ヴォネガットの名前は知っているが、彼の本は読んだことがない。最初に読む本が遺作となってしまった。地球を滅ぼそうとする人類に絶望しながらも、ユーモアを交えた優しい眼差しも合わせ持っている。短いながらも、心に残る文章の数々だった。今度は小説も読んでみよう。
国のない男 | |
カート・ヴォネガット 金原 瑞人 日本放送出版協会 2007-07-25 売り上げランキング : 264 おすすめ平均 寿命84歳! この人の本を若い時に読みたかった 「カートはいま天国にいるよ」 Amazonで詳しく見る by G-Tools |