準々決勝4試合

オーストラリアvsイングランド マルセイユ


予選の戦い振りからすると、オーストラリアの勝利は固いと思われたが・・。キッキング・ゲームをするでしょうという解説者の予想を覆し、イングランドは展開ラグビーを見せた。しかもフォワードの集散がオーストラリアよりも早い。フォワードで圧倒されたオーストラリアは思ったような試合運びができなかった。
最後、10-12で得たペナルティの場面、タッチに出してラインアウトかなと思ったが、モートロックがPGを狙って惜しくも外れた。ラストワンプレーというわけではなかったから、タッチからラインアウトで押し込むという選択肢もあり得たと思うが、フォワードで押せる自信がなかったのかもしれない。この辺にもフォワードで劣勢になった影響が出たか。
イングランドはノートライで勝利。グレーガン、ラーカムのコンビがもう見られないのは残念だ。それにしても準々決勝波乱の幕開けだった。


オーストラリアvsイングランド(10-12)

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ニュージーランドvsフランス カーディフ


マルセイユでの結果に引き続き、カーディフでも波乱が起きた。世界ランキング1位のニュージーランドがここで姿を消すとは。前半はニュージーランドがフランスを圧倒した。しかし、フランスも前半終了間際に1PG返して3-13と何とかすがりつく。後半もニュージーランドペースなのだが、フランスもしぶとくタックルして、ワンチャンスを活かす。そして、シャバルとミシャラクが入ってからフランスペース。ミシャラクは入って早々トライを演出した。ただ、このトライに至る過程でのミシャラクへのパスはスローフォワードに見えたけどねえ。しかし、ボールをもらってからのスピードそして倒れ込みながらのチェストパスは素晴らしかった。ゴールも決まって逆転したフランスはそのまま守りきってノーサイド
ワラビーズオールブラックスがともに準々決勝で姿を消すなんて誰が予想しただろう。


ニュージーランドvsフランス(18-20)

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南アフリカvsフィジー マルセイユ


この試合が準々決勝で一番面白かった。やっぱりフィジーはボールを持つと何かをやってくれる。シンビンで一人少なくなり、これはまずいなと思ったら、そこから14人で2トライして20-20の同点だもんな。この2トライには思わずテレビの前で拍手したよ。
ただ、南アフリカもやはり強い。フォワードでは完全に圧倒していたし、インゴールでのピーターセンのダウンボールさせないタックルには痺れたね。南アフリカのSOが冷静だったのも印象的だった。


南アフリカvsフィジー(37-20)

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アルゼンチンvsスコットランド サンドニ


この試合が一番つまらなかった。序盤はとにかくキックの応酬。エルナンデスのキックは確かに凄い。アルゼンチンのフォワードはよく前に出ていたし、ジャッカルも多かった。一方、スコットランドはほとんどいいところなし。それでも後半のトライ&ゴールで1トライ1ゴールでひっくり返る点差に追いつめた。しかしそこからがダメだ。猛攻を仕掛けたのだが、最後にキックパスを蹴ってしまった。あそこは蹴っちゃダメだよなあ(ジャパンも同じようなことをしてたけど)。最後はスクラムでノッコンしてノーサイド


アルゼンチンvsスコットランド(19-13)

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準々決勝4試合を観て思ったのは、やはりフォワードで優位に立った方が勝つということ。それから、勝利チームには卓越したスタンドオフがいるということ。どちらもジャパンには足りなかったところだな。
これで準決勝はイングランドvsフランス、南アフリカvsアルゼンチンという北半球同士、南半球同士の対決となった。南半球対決は南アフリカが勝つと思うのだが、北半球は全然分からない。ウィルキンソンvsミシャラクのSO対決も楽しみだが、どちらのフォワードがより前に出られるかが勝負の分かれ目になると思うな。