大体予想通りだったが・・・

日本将棋連盟は16日、アマチュア強豪の瀬川晶司さん(35)=横浜市、会社員=に実施するプロ編入試験の内容を発表した。棋士奨励会員、女流棋士ら6人と対局し、3勝すれば合格とする。合格すれば、名人挑戦権を争う順位戦以外の各棋戦に参加できる「フリークラス」に、四段として編入される。

 対局相手は、1局目から順に、佐藤天彦奨励会三段、神吉宏充六段、久保利明八段、中井広恵女流六段、熊坂学四段、長岡裕也四段。第1局は7月18日、東京・新宿の紀伊国屋ホールで公開で行われる。第2局は8月14日、第3局は9月17日、第4局以降は未定。

6人と指して3勝すれば合格というのは大体予想通りだったが、対戦相手がこんなに派手になるとは思わなかった。将棋連盟のページを読んでみると、今回の編入試験を1つの「ショー」に仕立て上げようとしているのがよくわかる。人気者の神吉、一度瀬川氏に負けている久保、そして女流の中井と、この3人はどう見ても耳目を集めるための人選と思わざるを得ない。そして、対局はひと月に付き一局でその観戦記が『将棋世界』に載るのだから念が入っている(囲碁・将棋チャンネルでも放映するし)。
連盟のページには第5局以降「ここからは会長・副会長の二人が勝敗の立会いと同時に面接も兼ねる」とあるが、そこまでに3勝しちゃったらどうするつもりなんだろう。また、第6局の欄には米長会長が「観戦記も含めて『将棋世界』紙上で最終結論を発表する」とあるが、最終結論も何も3勝したら合格じゃないのか? よくわからん。
どうも瀬川氏が、人気低迷気味の将棋界にとっての客寄せパンダになっているような気がしてならない。純粋に瀬川氏の実力を計る編入試験であって欲しいと切に願うよ。