Both sides of story

先日朝日アマ名人になった吉田正和さんのこと書いた。朝日新聞の記事が好意的な調子だったので、私も好意的に取り上げたのだが、実はなかなか凄い発言をしていたようだ。

公になっている発言はこう。

「3局とも手が見えなくて苦しい戦いでした。タイトルを取ったことに興味はないが、これで自分の評価が上がるのはうれしい。」

しかし、実際にはこう。

終局後、朝日新聞から「これで歴代朝日アマ名人に名を刻むことになりましたね」というインタビューに対し、新名人のコメント「棒銀ばかりでうんざりしました。朝日のタイトルには興味ありません。それより、アマ竜王戦の地区予選で負けたほうがよっぽど悔しいです。」(「将棋雑記帳」より)

この場には、立会人の加藤一二三と対局相手の天野高志もいたというから恐れ入る。特に加藤一二三の前で「棒銀ばかりでうんざりしました」はいい度胸だよなw。

こうしてみると、将棋に一途な青年は、一方で将棋が強いだけの単なる世間知らずの引きこもりという見方もできる。もちろん実際のところはどうだか分からないけど。

吉田さんは今夏の奨励会試験を受けるとのこと。アマタイトルを獲得しての奨励会受験は注目を集めることは間違いありません。今回の件で風当たりは強くなるかもしれませんが、それを跳ね返すくらいの強い気持ちを持って頑張って欲しいと思います。

渡辺竜王も自身のブログでこう書いているとおり、相当風当たりはきつくなるだろう。しかし、それも自分で蒔いた種だ。外野としては楽しみだなw。

                                                              • -

今日5月26日は注目の棋士総会である。果たして結果は・・・。