mondo

私の誕生日食事会は7月末で16年の歴史に幕を下ろすmondoで。と言っても、特に誕生日だとは伝えていない。
ランチタイムだが、ディナーメニューを予約しておいた。誕生日の食事で訪れると必然的に真夏になる。この日も猛烈な暑さだった。店までの道のりが遠く感じたね。
スタートの泡はいつものやつがないようで別のものだったが、問題なく美味しかった。突き出しはお馴染みの野菜のスープとオリーブのフリット

本当はここで「もくじ」という一皿があるのだが、なんと写真撮り忘れ。これから出てくる、アスパラ、穴子、カツオ、アワビ、和牛が実際のメニューとは違う設えで供される。ワインはいつものようにお任せで。パンも相変わらず美味しい。


前菜その1は、キンメダイとグリーンアスパラガス。アスパラはカットしてあるものとムース状のものの2種類で。mondoの鯛料理はいつも美味しいけど、これも美味しかったな。

前菜その2は穴子のヴァポーレとスクランブルエッグ。ソースには黒トリュフも入っている。穴子につめの要領で美味しかった。スクランブルエッグの合わせも面白い。ファヴォラは十分に美味しいのだが、ソースからして赤がほしくなり、所望したところ、赤とラディコンのリボッラを出してくれた(赤のボトルは写真なし)。

パスタが冷たいフェデリーニ カツオとフルーツトマト。なんとこれも写真撮り忘れ。どうかしてるな。よっぽど早く食べたかったんだな。合わせはアモロッティのロゼ。完璧ですね。

リゾットがエゾアワビとカルドンチェッリ。個人的にはこれがこの日のベスト。とにかくダシが美味くて、しかも底に肝ソースが隠れていて、これを混ぜて食べると悶絶級の美味しさになる。少し焦がしてソテーしたアワビとカルドンチェッリの香りと食感も素晴らしい。合わせてもらったバルバカルロ・モンテブォーノ 1993ももちろん美味しかったのだが、何か違う合わせはないですかとお願いしたところ、アンジョリーノ・マウレのタイバネが出てきた。思っていたのとはちょっと違ったが、なるほどという感じもした。

メインはサカエヤ新保さんの黒毛和牛ロース。最後の最後にサカエヤさんの和牛が出てきた。これは嬉しい。脂身も含めて、とても美味しかった。ワインはパオロ・ベアのロッソ・デ・ヴェオ 2012。

ドルチェはエキゾチックなババレーゼ。これは確か前にも食べたことがある。最後はコーヒーと小菓子。

料理の構成はほぼ完璧だし、合わせるワインも最高でした。

私が初めてmondoを訪れたのが2014年9月なので、約10年通ったことになる。以前からイタリア料理は食べていたけど、mondoに通うようになってから、イタリア料理にかなり傾倒するようになったし、イタリアワインにハマるようになった。初めて訪問したときのことは今でも覚えている。シックなレストランでブリティッシュ・ロックを掛けながらサービスする田村さんは印象的だったし、ちょっと恥ずかしそうに料理の説明をする宮木さんにも好感が持てた。何より料理が美味しかったし、合わせるワインが素晴らしかった。じゃなきゃ、10年も通わない。閉店してしまうのはとても残念だけど、新たなお店のオープンを楽しみに待ちたい。