儚い羊たちの祝宴(米澤穂信)★★☆☆☆ 2/25読了

ミステリの醍醐味と言えば、終盤のどんでん返し。中でも、「最後の一撃」と呼ばれる、ラストで鮮やかに真相を引っ繰り返す技は、短編の華であり至芸でもある。本書は、更にその上をいく、「ラスト一行の衝撃」に徹底的にこだわった連作集。古今東西、短編集は数あれど、収録作すべてがラスト一行で落ちるミステリは本書だけ。

米澤穂信ファンの中2の娘に薦められた本。「ラスト一行の衝撃」ということで、どの短編も最後の一行に先に目が行かないように手で隠しながら読んだ。ただ、どうかなあ、ほとんど先が読めちゃって、なるほどって思ったのは「玉野五十鈴の誉れ」くらいかな。
「ラスト一行の衝撃」ならこっちでしょうと『噂』(荻原浩)を娘には薦めておいた。

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)