コルク/CORK(ディナー)

夜は大学時代の旧友とこちらへ。料理にワインを合わせるのではなく、まずワインを決めて、そのワインに合った料理を作るというコンセプトのお店だ。
元々「L'AS」にも行きたかったのだが、そちらを飛ばして、先に「CORK」になった。お店は移転して、「L'AS」と「CORK」が合体した造りになっている。「CORK」は全面ガラス張りなので、通りから中は丸見えだ。そしてカウンターのみ。料理は基本的には2コース。ワイン3種に料理3品で6,480円のものとワイン6種に料理6品で10,800円のもの。これにはサービス料と消費税も含まれている。私が注文したのはワイン6種の方。
最初のシャンパーニュはアンリ・ジローのエスプリ・ド・ジロー。これは飲んだことがあるので美味しいのは分かっている。合わせる料理はワンスプーン。ワンスプーンの内容は失念。マリアージュはまあまあ。



次はグリド甲州に鮎のサラダ仕立て。鮎はカリッとソテーしてあって、キモのソースが掛かっている。それにシャキシャキしたキャベツ。柚子も振りかけてあって、香りも良い。このマリアージュは素晴らしかった。ワインと料理がお互いを高め合っていて、そのままボトル一本行けそうだった。



次はちょっと甘目のワインにフォアグラ料理。フォアグラのムースにそれぞれ別々のものを組み合わせた3つのスプーン料理になっている。これも美味しかった。



次はメインで、南アフリカの赤(ロートシルトとどこかのコラボワイン)と自家製ソーセージと豆の料理。料理はカスレっぽいが、そこまで濃厚ではない。スパイスが利いていて、ワインとの相性も良かった。



次はビネールのゲヴェルツとチーズの料理。普通ゲヴェルツというと甘口だが、これは甘口ではなく辛口。香りはゲヴェルツらしいライチの香りなのだが、飲むと辛口というのが不思議な感じだった。こういうのが一杯挟まっていると、なかなか面白い。チーズは新玉ねぎに合わせてあって、クミンが振られている。これは個人的にはもうひとつだったかな。



ワイン3種のコースだと、ワインを選ぶとそれに合わせた料理が出てくる仕組みなのだが、6種のコースだと最初から組み合わせが決まってしまっている。但し、最後のデザートワインのみ2種類からワインを選ぶと、それに合わせたデザートが出てくる。ワインの選択肢はアンリ・ジローのラタフィアかアンジェロ・ガイアのグラッパシャンパーニュがアンリ・ジローだったので、ガイアのグラッパにした。出てきたデザートが写真のもの。薄いクッキー状のものにナッツやドライフルーツがてんこ盛りで、これにスプーンに盛られているソースを付けて食べる。これは美味しかった。さすがの洗練度だった。グラッパとの相性も抜群だった。



この日の一番はグリド甲州と鮎だな。これは本当に素晴らしかった。
ワイン6種に料理6品で込み込み10,800円は安いでしょう。料理一品一品のインパクトは低いけど、これだけ工夫が凝らされていれば大満足である。
恐らくメニューは月替りだろうから、本当は毎月行きたいなあ。無理だけど。