ラッパ屋 第40回公演 「ダチョウ課長の幸福とサバイバル」

ダチョウ課長はあまりにもダサイので陰でダチョウと呼ばれている課長なのだが、人生の大半をぼやぼや過ごしてきた。高度成長期からバブルへ、若い頃はそれでもなんとかなったのである。だが今やぼやぼやしてるとリストラされる。年金もまともに貰えるかわからない。永久に戦争をしない国に生まれただけでも幸せだよね、と思ってきたがそれすら怪しくなってきた。困っちゃうなあ、俺、喧嘩とか競争とか苦手なんだよね、多少貧乏でも平和がいいよなあ、牛丼だっておいしいし、と吉野家のカウンターで冷蔵ケースを開けながらぼやぼや考えていたら、一つだけ残っていたお新香を隣の席のIT系の若者に取られてしまった。サバイバルの時代だ・・・。
というわけでラッパ屋30周年記念公演「ダチョウ課長の幸福とサバイバル」。30周年というのは我ながらすごい。ぼやぼやしながらサバイバルもした、という稀有な例である。もうね、こうなったらね、意地でもぼやぼやしてやる。世知辛い時代を生きるダチョウたちやその家族や周囲の人々の七転八倒を、息もつかせぬおまぬけさと、めくるめくぼやぼや感満載でお届けしようと思う。いつもラッパ屋にシンパシーを持ってくれている素敵な客演の皆さんも駆けつけてくれる。嬉しい。楽しい。乞、ご期待!(鈴木聡)


脚本・演出:鈴木聡
出演:おかやまはじめ、俵木藤汰、木村靖司、中野順一
三鴨絵里子、岩橋道子、弘中麻紀、大草理乙子
ラサール石井(客演)、小林健一(客演)、ともさと衣(客演)
岩本淳、浦川拓海、宇納祐、武藤直樹、福本伸一

30周年記念で第40回公演ということで、久しぶりにラッパ屋のチケットを取った。まあ、大体いつも話は同じなんだけどね。それでもやっぱり面白いんだよな。