2007年5月23日(水)〜5月27(日)
有楽町・イマジンスタジオ(ニッポン放送 B2F)
作・演出 田村孝裕
出演 恩田隆一 冨塚智 野本光一郎 平野圭
ONEOR8 B面とは・・・
レコード盤やカセットのように、ONEOR8本公演をA面とし、
B面では本公演と毛色の違う作品を上演する、という試みです。
ある男がモデルガン(コルトガバメント)を持って来た。
右の男は本物の拳銃に改造できると言った。
左の男は三億円事件の犯人の息子と名乗った。
男たちは企んでいる。
僕はその話を聞いてションベンをちびった。
もう、いい大人なのに。
お母さん、ごめんなさい ― 。
14:30の開場直前にイマジンスタジオに行くと、まだ10人位しか来ていない。私の整理番号は56番だったが、10番目位に入れてしまった。田村孝裕は喫煙スペースで煙草を吸っていた。
場内はパイプ椅子よりは少し増しな椅子が配置されており、後ろの方に2段だけ雛壇がある。私は首尾よくその最初の段に座れたが、前の方は全く段差がないからちょっと観にくいんだろうな。舞台上のスペースは6畳分位しかない。藤井という登場人物の実家の部屋が舞台だから6畳でちょうどいいのかもしれない。
ある程度私の好みに合うはずだという根拠のない自信があったが、予想以上に面白かった。登場人物は4人しかいないし、舞台は狭いしというハンデを全くハンデに思わせない脚本と舞台装置の妙があった(襖にト書きをスライドで写したり、見えないはずの廊下が見えるようになっていたり)。BSでのトークでも言っていたが、ラストは観る人によっては笑えるし、別の人にとっては泣けるし、という微妙な終わり方だった。「おもろうてやがて哀しき」という感じか。ただ、途中の「聖徳太子ゲーム」は笑った。筋を説明してないから観てない人には全く判らないな。登場人物の4人は小学校時代の親友で、今は30代前半か。同窓会の帰りに、その同窓会に来なかった藤井の家に押しかけて昔話に花が咲くという展開になる。そのときに昔「聖徳太子ゲーム」よくやったよなあ、今やってみようぜと言って「聖徳太子ゲーム」が始まる。これが素でやっているように息が合っていて涙が出るほど笑った。
ONEOR8のA面公演も是非観てみたい。こういう日常空間を舞台にした笑えて泣けて最後切ないみたいな芝居が好きなんだよなあ。もし他にそういう芝居をやっている劇団があったらどなたか教えて下さい。ほとんど手探りで観てますので・・。
午前中にパイレーツも観たけど、パイレーツかガバメンツかと言われたら、私ならガバメンツだな。