朝から降っていた冷たい雨は試合開始の前には上がり、グラウンドコンディションも思ったより悪くなさそうだった。レフリーは平林泰三氏。海外でも活躍しているせいか、やたらに英語が多いんだよな。
試合は前半4分に吉田のトライで先制して以降、完全に東芝ペースだった。東芝ペースのまま前半は28-0で折り返した。特に前半終了間際のディフェンスが光ったね。
後半ヤマハも反撃してくるが、ヤマハが苦労して苦労してやっとトライを取っても、東芝はあっさり取り返してしまう。最終スコアは47-10。東芝の完勝だった。この試合は特にオトが目立ってたね。ディフェンスでもオフェンスでも素晴らしい働きだった。また、この試合バツベイと中居を欠いていたのだが、全く問題なかった。代わりに入った宮下と石澤もいい働きだった。
これで2年連続での全冠制覇まであと一つ。
東芝は勝つと思っていたので、注目していたのはこの試合だ。試合開始わずか2分でトヨタはいい形でトライを取った。さらに16分には密集サイドを一度オープンの方へ走ってからブラインドの方へ走り直した菊谷がサントリーの選手を2人、3人と振り切ってトライ。素晴らしい個人技だった。難しい位置からのアイイのゴールも決まって14-0。17分にはなんとそのアイイがドロップゴールを決めて17-0。完全にトヨタペースとなった。その後はサントリーもなんとか体制を建て直し、32分にはSO野村の突破を起点に最後は田中がトライ。ゴールも決まって17-7と追いすがる。
後半開始早々ニコラスがPGを決めて17-10。サントリーの反撃なるかと思われたが、10分には遠藤がトライをあげて突き放す。代表スコッドにも選ばれている遠藤のパフォーマンスは素晴らしかった。トイメンの小野澤とは完全にミスマッチ状態になってたもんなあ。その後、佐々木のトライもあったりしてサントリーも追い上げるが、今日のトヨタの気迫は凄かった。接点で何度もサントリーのボールをむしり取ってたし、ルーズボールへの反応も良かった。難波、赤沼の両センターもビッグタックルを連発していた。圧巻だったのは37分の中山のトライ。そのトライに至るまでにフォワードで何度も何度もモールを作って少しずつ前進していく。時間潰しの意味もあっただろうが、フォワードにこだわり抜いて、サントリーのフォワードを粉砕した瞬間だった。ロスタイムには駄目押しの久住のトライ。サントリーは東芝との再戦は叶わなかった。私はアンチ清宮なのでトヨタを応援していたが、今日のトヨタは本当に気持ちが入っていた。フォワードも大きいし、遠藤、久住の両ウィングも大きいんだよな。特に遠藤の突進を止めるのは容易じゃない。
これで決勝は東芝vsトヨタとなった。マイクロソフトカップとは違う組み合わせになり、観戦の楽しみが増えた。両監督とも今シーズン限りでの勇退を表明しており、どちらが花道を飾れるのかも興味深い。もちろん私は東芝を応援するわけだが、今日のトヨタの試合を観る限り、全く楽観はできない。好ゲームになることは間違いないだろう。来週の決勝が非常に楽しみだ。