合唱ができるまで ★★★☆☆ ユーロスペース

パリ13区。週に1度、総勢100名のアマチュア合唱団のメンバーたちが集まり、女性指揮者クレール・マルシャンのもと、教会でのミサコンサートに向けて練習に励んでいる。日々仕事に追われる大人から、子供たちやティーンエイジャー、余暇を楽しむ老人まで。ひとりひとりの歌声が旋律を奏で、やがてひとつのハーモニーとなり、“音楽”へと昇華されていく。そこには、アマチュア合唱団がステージに上がるまでの過程、オーディションからユニークな発声法、パート練習、リハーサルまでが映し出され、彼らの努力や苦労しながらも成長していく姿が丹念に綴られる。

上映時間:98分
監督:マリー=クロード・トレユ
脚本:マリー=クロード・トレユ
出演:クレール・マルシャン 、モーリス・ラヴェル音楽院合唱団

まさに「合唱ができるまで」を追ったドキュメンタリーなのだが、ナレーションやインタビューは一切ない。丹念に練習風景を撮っただけで一編の映画に仕立ててしまった監督の手腕がまず素晴らしい。クレール・マルシャンをはじめとした先生たちの丁寧でユニークな教授法も面白かった。本当に練習風景に肉薄しているので、先生の合図に合わせてつい歌い出しそうになるんだよな。
実際のコンサートシーンがクライマックスかと思いきや、コンサートシーンはおまけのような位置づけになっており、あくまでも「合唱ができるまで」がメインであるという姿勢も潔い。