「世界は日本をどう見ているのか」「日々起こる世界中のニュースを、海外の現地メディアはどう報じているのか」。クーリエ・ジャポンはこの双方向の視点をコンセプトに、フランスの週刊誌『クーリエ・アンテルナショナル』と提携。全世界1000メディア以上の有力メディアから記事を厳選し、日本の既存メディアが伝えない情報を月2回お届けします。
ワインから戦争までをカバーする「地球サイズのニュースマガジン」。
それが、クーリエ・ジャポンです。
さっそく今朝会社に行く途中にコンビニで買いました。「クーリエ・ジャポン」という雑誌のことはアマゾンのサイトで、その存在自体は知っていたが、内容に関してはよく分かっていなかった。それが、昨日「クーリエ・ジャポン」のブログを発見し、中を読み進んでいくうちに「これは久しぶりに“志”のある雑誌の創刊に立ち会えそうだな」という気持ちになってきた。
自分が翻訳関連の仕事をしているということも興味を持った要因の1つには違いない。「全世界1000メディア以上の有力メディアから記事を厳選し」とあるが、この記事を翻訳するだけで相当大変だと思うんだよな。ブログにはその辺の苦労や喜びのことが書いてあったけど、編集員が自分で翻訳してるのかなあ?それじゃあ追っつかないから外注していると思うけど、こういう多種多様な分野の翻訳って大変だろうなと察してあまりある。
創刊号は買ったばかりでまだちらっとしか見ていないけど、小泉総理、村上春樹、松井秀喜、そしてワインの話に性の話と、うまいこと散らしてあるので、誰でも何かしら引っかかるところがあるだろう。私はもちろん「国境を越えた村上春樹」を一番に読みたい。
創刊号には誰だって力を込める。問題はそのあとだよな。立ち読みではなく、買って読みたいと思わせる記事を継続して載せられるかどうか。今後に期待したい。
(最初のうちは良かった「Invitation」も結局読まなくなっちゃったからなぁ)
【追記】
さっそく村上春樹の記事を読んだ。ドイツと韓国のメディアに掲載された“村上春樹論”に印象深い一節があったので引いてみる。
村上春樹の作品を読めば、まだ悲しみを味わったことがない人でさえも、そうした悲しみを味わうことができる。そして慰められるのである。おそらくこれが、村上春樹の魅力なのかも知れない。(ドイツ)
彼が描く人間の心の傷は、特別な誰かの特殊な傷ではない。われわれが必死で消し去ったか、あるいはまったく気がつかなかった傷の跡を一つ一つ丹念に見せてくれるのだ。傷ついた人間たちに温かなまなざしを注ぎ、そっと包み込むのが春樹小説の素晴らしいところだ。(韓国)
日本人だけがすぐれた「村上春樹読み」ではないということがよく分かる。
COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 12/1号 [雑誌] | |
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