十二人の死にたい子どもたち(冲方丁)★★★☆☆ 2/25読了

廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。建物に入り、金庫を開けると、中には1から12までの数字が並べられている。この場へ集う十二人は、一人ずつこの数字を手にする決まりだった。初対面同士の子どもたちの目的は、みんなで安楽死をすること。病院の一室で、すぐにそれは実行されるはずだった。しかし、十二人が集まった部屋のベッドにはすでに一人の少年が横たわっていた。彼は一体何者なのか、誰かが彼を殺したのではないか。このまま計画を実行してもいいのか。この集いの原則「全員一致」にのっとり、十二人の子どもたちは多数決を取ろうとする。俊英・冲方丁がデビュー20年目にしてはじめて書く、現代長編ミステリー!性格も価値観も環境も違う十二人がぶつけ合う、それぞれの死にたい理由。彼らが出す結論は―。

12人の怒れる男」のフォーマットを借りて、古い革袋に新しい酒を盛っているようなストーリー。冒頭から掴みはOKで惹きこまれた。途中、誰が誰だか分かりにくくなったが、何とか乗り越えた。ラストをどうするのかが注目だったが、なかなか上手い結末だったね。

十二人の死にたい子どもたち
十二人の死にたい子どもたち冲方

文藝春秋 2016-10-15
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