聖なる怠け者の冒険(森見登美彦)★★★★☆ 6/11読了

一年ほど前からそいつは京都の街に現れた。虫喰い穴のあいた旧制高校のマントに身を包み、かわいい狸のお面をつけ、困っている人々を次々と助ける、その名は「ぽんぽこ仮面」。彼が跡継ぎに目をつけたのが、仕事が終われば独身寮で缶ビールを飲みながら「将来お嫁さんを持ったら実現したいことリスト」を改訂して夜更かしをすることが唯一の趣味である、社会人二年目の小和田君。当然、小和田君は必死に断るのだが…。宵山で賑やかな京都を舞台に、ここから果てしなく長い冒険が始まる。

新聞連載の時は何だか支離滅裂になってしまって終わったが、全面改稿で生まれ変わった。ただ、読みやすくなったし面白くなったんだけど、他の作品に似てきちゃったのが少し残念。
「人間である前に怠け者です」の台詞は、全ての締め切りをうっちゃって静養していた著者だけに説得力があるな。
読んでいる間は愉しい時間が過ごせたから、それは取りも直さずいい本だったということだろう。

聖なる怠け者の冒険

聖なる怠け者の冒険