四畳半王国見聞録(森見登美彦)★★★☆☆ 3/16読了

数式による恋人の存在証明に挑む阿呆。桃色映像のモザイクを自由自在に操る阿呆。心が凹むと空間まで凹ませる阿呆。否!彼らを阿呆と呼ぶなかれ!狭小な正方形に立て篭もる彼らの妄想は壮大な王国を築き上げ、やがて世界に通じる扉となり…。徹底して純粋な阿呆たち。7つの宇宙規模的妄想が、京の都を跋扈する。

ペンギン・ハイウェイ』で新境地を開いたかに見せかけて、一転四畳半ワールド全開の本作である。
過去の作品のキャラクターが多数登場するので、その辺を読んでいると更に楽しめる。連作短編のようになっており、1つ1つは独立しながらも緩いつながりがある。作品による出来不出来がちょっとあるかな。個人的には「大日本凡人會」が面白かったね。

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