ようやく『ソウ3』を観たが、観たい映画はまだまだ沢山ある。
『明日へのチケット』(上映時間:110分)公開中
『木靴の樹』のエルマンノ・オルミ、『桜桃の味』のアッバス・キアロスタミ、『麦の穂をゆらす風』のケン・ローチといったカンヌ映画祭パルムドール受賞監督3人が共同監督を務めたヒューマンドラマ。ローマへ向かう特急列車を舞台に、さまざまな人種と階級の人々が繰り広げる物語が描かれる。オムニバス形式ではなく、脚本の段階からアイデアを出し合って3つの物語が混ざり合う1本の長編を作りあげた名匠3人の手腕を堪能したい。
監督:エルマンノ・オルミ 、アッバス・キアロスタミ 、ケン・ローチ
脚本:エルマンノ・オルミ 、アッバス・キアロスタミ 、ポール・ラヴァーティ
出演:カルロ・デッレ・ピアーネ 、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ 、シルヴァーナ・ドゥ・サンティス 、フィリッポ・トロジャーノ 、マーティン・コムストン 、ウィリアム・ルアン 、ブレルタ・チャハニ 、サニーイェ・デディヤ 、アイーシェ・ジューリチ 、クライディ・チョーライ 、ガリー・メイトランドこれはもうとっくに公開されている。既に観た会社の先輩によれば、ケン・ローチのパートが一番良かったらしい。
『パプリカ』(上映時間:90分)公開中
夢に入り込み、夢を犯すテロリストに立ち向かう夢探偵“パプリカ”の活躍を描くファンタジー・アニメ。日本が誇るSF作家である筒井康隆の同名原作を、『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』の今敏監督が映像化した。ヒロインを人気声優の林原めぐみが務めるほか、古谷徹がこれまでのイメージから一転、巨漢の男性の声に挑んだ。圧倒的な技術力と想像力を惜しみなく投入し暴走する夢のアイデアを具現化したパレードの描写は圧巻。
監督:今敏
原作:筒井康隆
脚本:水上清資 、今敏
声の出演:林原めぐみ 、古谷徹 、江守徹 、堀勝之祐 、大塚明夫 、山寺宏一 、田中秀幸 、こおろぎさとみ 、阪口大助 、岩田光央 、愛河里花子 、太田真一郎 、川瀬晶子 、勝杏里 、三戸耕三 、筒井康隆『千年女優』も『東京ゴッドファーザーズ』も面白かったので是非観たい。今敏監督の写実的な絵が好きなんだよなあ。原作の筒井康隆も声優としてちゃっかり出てるんだな。
『007/カジノ・ロワイヤル』12/1公開
英国諜報部に属する敏腕スパイ、ジェームズ・ボンドの活躍を描く人気スパイ・アクションのシリーズ第21弾。原点に戻った今作ではボンドが殺しのライセンスを持つ“007”になる前の物語から始まり、国際テロ組織の壊滅が初任務となるボンドの奔走を活写する。6代目ボンドに『ミュンヘン』のダニエル・クレイグ、ヒロインのボンドガールに『ルパン』のエヴァ・グリーン。豪勢なカジノを舞台に繰り広げられる駆け引きがスリル満点。
監督:マーティン・キャンベル
原作:イアン・フレミング
脚本:ニール・パーヴィス 、ロバート・ウェイド 、ポール・ハギス
出演:ダニエル・クレイグ 、エヴァ・グリーン 、マッツ・ミケルセン 、ジュディ・デンチ 、ジェフリー・ライト 、ジャンカルロ・ジャンニーニ 、サイモン・アブカリアン 、カテリーナ・ムリーノ 、イワナ・ミルセヴィッチ 、セバスチャン・フォーカン 、クラウディオ・サンタマリア 、イザック・ド・バンコレ 、イェスパー・クリステンセン『レイヤー・ケーキ』ですっかりダニエル・クレイグファンになってしまった私としてはこれも観たい。ただ、観たいの何本もあるから、これはDVD待ちかなあ。
『イカとクジラ』(上映時間:81分)12/2公開
アカデミー賞で脚本賞にノミネートされたほか、各映画賞を席巻したヒューマンドラマ。作家同士の両親の離婚を機に、父と母の家を往復する生活を余儀なくされる兄弟の心情をつづる。監督は『ライフ・アクアティック』の脚本家ノア・バームバック。出演は『グッドナイト&グッドラック』のジェフ・ダニエルズ、『ミスティック・リバー』のローラ・リニーら。シリアスな状況を独特のユーモアでくるんだ監督の語り口と、実力派キャストによる繊細な名演が見どころ。
監督:ノア・バームバック
脚本:ノア・バームバック
出演:ジェフ・ダニエルズ 、ローラ・リニー 、ジェシー・アイゼンバーグ 、オーウェン・クライン 、ウィリアム・ボールドウィン 、アンナ・パキン 、ケン・レオン 、ヘイリー・ファイファーいま、これに一番注目している。前売りも買ったのでこれを観るのは決定。
『スキャナー・ダークリー』12/9公開
SF作家フィリップ・K・ディックのベストセラー小説を『スクール・オブ・ライフ』のリチャード・リンクレイターが映画化。ドラッグに汚染されきった近未来のアメリカを舞台に、自身もドラッグにおぼれる覆面麻薬捜査官の現実と妄想が入り混じる旅が描かれる。主演は『イルマーレ』のキアヌ・リーヴス。リンクレイターの過去作『ウェイキング・ライフ』でも見られた、実写映像にデジタル・ペインティングを施す刺激的なアニメ映像が見どころ。
監督:リチャード・リンクレイター
原作:フィリップ・K・ディック
脚本:リチャード・リンクレイター
出演:キアヌ・リーヴス 、ロバート・ダウニー・Jr 、ウディ・ハレルソン 、ウィノナ・ライダー 、ロリー・コクレイン『ウェイキング・ライフ』は観てないんだけど、あの映像は気になっていた。そして今回、フィリップ・K・ディックの原作でキアヌ・リーヴス主演でまたあの映像だからなあ。これは気になる。
『鉄コン筋クリート』12/23公開
1993年から「ビッグスピリッツ」誌上で連載された、松本大洋原作による伝説的な超人気漫画の劇場版アニメ。義理と人情の架空の街“宝町”で自由に飛びまわる2人の少年クロとシロの冒険をダイナミックに描く。監督は「アニマトリックス」のマイケル・アリアス。制作は日本アニメ界の名工房・スタジオ4℃が担当。『硫黄島からの手紙』の二宮和也と『ハチミツとクローバー』の蒼井優による豪華な声の競演にも期待したい。
監督:マイケル・アリアス
原作:松本大洋
脚本:アンソニー・ワイントラーブ
声の出演:二宮和也 、蒼井優 、伊勢谷友介 、宮藤官九郎 、大森南朋 、岡田義徳 、森三中 、納谷六朗 、西村知道 、麦人 、田中泯 、本木雅弘これは「7/7版」の再掲。原作の素晴らしさがどこまで表現できるかな。アニメ作品はやたらに俳優を声優として起用することが多いが、あまり誰が吹き込んでいるのかは気にしたくないんだよな。
『それでもボクはやってない』1/20公開
『Shall we ダンス?』から10年、周防正行監督の新作がついに公開される。監督が3年ほど前から取材を開始したのが「裁判」。発端は、痴漢事件の判決を取り上げた新聞記事であった。以来、裁判傍聴と司法関係者や事件当事者への取材など膨大な取材を行ううちに、司法制度への疑念は徐々に問題意識となり、10年目にして映画製作を実現したいという強い意志となった。
監督:周防正行
脚本:周防正行
出演:加瀬亮 、瀬戸朝香 、山本耕史 、もたいまさこ 、田中哲司 、光石研 、尾美としのり 、小日向文世 、高橋長英 、役所広司 、大森南朋 、鈴木蘭々 、唯野未歩子 、柳生みゆ 、山本浩司 、正名僕蔵 、田口浩正 、徳井優 、清水美砂 、本田博太郎 、竹中直人 、益岡徹 、北見敏之 、矢島健一 、大谷亮介 、石井洋祐 、菅原大吉 、大和田伸也これも「7/7版」の再掲。主役は加瀬亮だが、役所広司、田口浩正、徳井優、竹中直人など「周防組」の面々も揃っている。満を持しての新作。楽しみだな。