ドミノ in 上海(恩田陸)★★★☆☆ 10/8読了

イグアナが料理されれば盗賊団が上海に押し寄せ、そこに無双の甘党が上陸。風水師が二色に塗り分けられ、ホラー映画の巨匠がむせび泣くと秘宝『蝙蝠』の争奪戦が始まった!革ジャンの美青年がカプチーノをオーダー、一瞬で10万ドルが吹き飛んだら、上海猛牛号で渋滞をすりぬけ、まぁとにかく寿司喰寧。歯が命のイケメン警察署長が独走し、青年が霊感に覚醒したとき、パンダが街を蹂躙する!張り巡らされた魔術に酔いしれよ!圧巻のエンタテインメント。

前作を読まずに読んだのだが、特に問題はなかったようだ。バラバラの登場人物たちが最後に一同に会して大団円というのは予想通りだけど、十分に面白かった。是非、映画化してほしいね。

OUR WINE Saperavi Akhoebi 2018

Soliko Tsaishivili(ソリコ・ツァイシュヴィリ)が造り手のジョージアワイン。ソリコを含む6人の人の葡萄をつかい、ソリコが造る。
カヘティのカルダナヒ、ツアラビ(原産地保護呼称認定地域、中でも古来最上といわれている地域)に畑を持ち、サペラヴィ、ルカツィテリ、カフリ、ムツヴァネなどを育てている。
ソリコがしてきたことは、ぶどうを活かす自然なワインを、ジョージアの伝統的な甕でどうやってつくるのかという、壮大なワインの旅。30年以上も続けている甕ワインづくりの第一人者です。哲学者であり、中世文学の研究者でもあり、芸術雑誌の編集・出版を手がけますが、8000年の歴史を持つワインのルーツであるジョージアナチュラルワインに逸早く魅せられ、ぶどうの最大限の表現に挑み続けた第一人者です。彼は盲目的なシュタイナー主義者でもビオディナミ農法技術者でもありません。彼のワインは、人間と植物が共存し、宇宙の大きなサイクルの中に存在するという意識を持ち、超越的ワインとも感じられるような大きな感動を素直にあたえてくれるワインと感じていただけるはずです。ワインはとても自然で、添加物は最低限の使用、自然の恵みと彼の深さ、おおきさを感じられる素晴らしいワインです。
ソリコは2018年、亡くなってしまいましたが、もともとの立ち上げのメンバーの一人が彼の意志を継ぎ、Our Wineは残っていきます。

ノンナアンドシディにて購入。夕飯の1品目は出来合いのポテトサラダにベビーリーフとタコと生ハム。ドレッシングはアンチョビソース。2品目はミラノ風カツレツ。微妙に残っていたパン粉とレリッシュをどうにかしようと思って思いついた。パン粉は普通のものを粉々に砕いて細かくして粉チーズを混ぜた。レリッシュの半分はマヨネーズと混ぜてタルタルソースに、もう半分はトマトとタマネギのみじん切りと混ぜてソースにした。ミラノ風カツレツは美味しくできてよかったんだけど、結構作るのが大変だったので、また作るかどうかは微妙だな。
ワインは元々アルザスピノ・ノワールを合わせようと思ったんだが、そろそろ先日買ったジョージアワインも飲んでみたいなと思ってこれを開けてみた。赤なのでどういう感じなのか全然分からずに開けたら、かなり色が濃かった。口に含むと最初に甘みがあって、そのあとに結構なタンニンが来る。正直、料理には合っていなかった。こんなに濃いと思っていなかったのだ。サペラヴィ種ってこうなんだね。美味しかったんだけど、基本的に薄旨系が好きな私の志向からはちょっと外れてるかなあ。まあ、何事も経験と勉強ですな。

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壊れた世界の者たちよ(ドン・ウィンズロウ)★★★☆☆ 10/3読了

ニューオーリンズ市警最強の麻薬班を率いるジミーは、ある手入れの報復に弟を惨殺され復讐の鬼と化す―。壊れた魂の暴走を描く表題作をはじめ、チンパンジーが銃を手に脱走する「サンディエゴ動物園」、保釈中に逃亡したかつてのヒーローを探偵ブーンが追う「サンセット」、映画原作『野蛮なやつら』の幼なじみトリオが引き起こす新たな騒動「パラダイス」など6篇を収録。犯罪小説の巨匠による傑作中篇集!

ドン・ウィンズロウの色々な長編をコンパクトにまとめた見本市のような中編集。ドン・ウィンズロウ未読の人はこれを読んでからそれぞれの長編に行けばいいんじゃないかな。短編ではなく中編なので、短いとはいえ、しっかり読み応えもある。ブーンの話にニール・ケアリーが出てきたのには驚いたな。

ペラン・ラ・ヴィエイユ・フェルム・スパークリング・レゼルヴ・ブリュット

泡物のラ・ヴィエイユ・フェルム・スパークリング レゼルヴ・ブリュットは、シャルドネ90%、ユニ・ ブラン10%のセパージュで、澱と共に熟成させて おります。シャルドネのフレッシュ感と、ミネラル感、白桃のような果実味、また、澱と共に熟成させ ることによってできたブリオッシュ感が絶妙なバランスです。

キタザワにて購入。エチケットはカッコいいんだけど、味はちょっと薄かったかなあ。

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もう一度 倫敦巴里(和田誠)★★★☆☆ 10/1読了

ダリもハルキもパロディに。和田誠の名著復刊に心躍る
『もう一度 倫敦巴里』を新原稿入りでもう一度、読めます

いやあ、もう凄すぎて言葉がない。イラストも文体模写も最高だな。特に、チャールス・ブロンソンバカボンパパとサミー・デイヴィス・ジュニアのニャロメが好きだなあ。

ポッジョ・トレヴァッレ・モッレリーノ・ディ・スカンサーノ・パッセラ 2017

ウンベルトとベルナルドのヴァッレ(Valle)兄弟はプーリアでブドウ栽培の経験を積んだ後に1998年にトスカーナにポッジョ・トレヴァッレ農園を購入。彼らの目的は、ブドウの品種、ブドウ畑そのもの、そしてこの地域のワイン造りの伝統を本当に反映したワインを作ることです。
1999年からポッジョ・トレヴァッレでは有機栽培を実践。ビオディナミを実践していましたが2015年には認証も取得しました。サンジョヴェーゼ100%

葡萄酒蔵ゆはらにて購入。夕飯一品目は「まぐろの漬けとアボカドのサラダ」。妻がアボカドを買っていたので、それを活かした料理。新たな料理を作るときは、こういう料理を作りたいというヴィジョンを思い浮かべて、ネットでレシピを検索する。そこで自分のヴィジョンにあったレシピを採用したり、そのレシピをアレンジしたりして作ることが多い。この料理もそんな感じ。醤油と味醂にワサビを溶いて、ニンニクを入れたものでマグロを漬けにしておく。アボカドは塩・胡椒してレモン汁。そして、マグロとアボカドをあわせて、最後にオリーブオイルをかけて完成。まずまず美味しくできました。
二品目は「かぼちゃのクリームチーズサラダ」。これもネットのレシピから。かぼちゃはレンジでチンしてフォークでつぶす。塩・胡椒してマヨネーズを加えて混ぜる。そこにレーズンとクリームチーズを加えてさらに混ぜる。冷蔵庫で冷やしておいて、最後にフライドオニオンとパセリをかけて完成。作るのがやや面倒だが、これはかなり美味しくできた。
メインは手羽元の煮込み。これは以前にも作ったことがあるもので、醤油、味醂、酢を50mlずつ入れて煮込むだけなので簡単。今回は小松菜とゆで卵も入れてみた。家に小松菜があったから小松菜にしたが、本当は青梗菜を入れたかった。これは簡単で美味しい。
ワインは、まずまず美味しかったけど、昨日の「シヴィ」が美味しかったからか、やや物足りなさが残った。

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クメティエ・シュテッカー・シヴィ 2018

明るいロゼかな???と思うような淡いピンク色。
白い花を中心にアーモンドの白い果肉、日本のイチゴを感じて頂けます。
抜栓直後はまだ少し硬い感じでしたが…、中心に強さのある果実を感じますので時間をかけて下さいね!
軸がしっかりと太い酸味なのですが、強く主張しない上品なタイプですのでご安心くださいね。
薄く何層にも重なるようなチェリー、レモンピールを思わせるビターな余韻へと続きます。

MORISAWAにて購入。クメティエ・シュテッカーは4月に「イジ」を飲んでいて、今度は「シヴィ」。どちらも猿のエチケット。クメティエ・シュテッカーはスロヴェニアのワイン。スロヴェニアと言えば、先日閉幕したツール・ド・フランスで優勝を争っていたのが、どちらもスロヴェニア出身のログリッチとポガチャル。ラス前の個人タイムトライアルを残して、1位のログリッチが2位のポガチャルに57秒のリード。ログリッチもタイムトライアルは速いし、このままログリッチが逃げ切ると思っていたのだが、なんとポガチャルが逆転でマイヨジョーヌを獲得し、最終ステージは争わないので、そのまま総合優勝してしまった。21歳のポガチャルは史上2番目に若いツール優勝者となった。というわけで、自転車ロードレース好きにはスロヴェニアは馴染み深いのであった。
マセラシオンしていると思うので、白ワインだけどかなり色は濃い。ほんのり甘みも感じつつ、皮の渋みも感じる。そして果実味が豊かなんだよな。そこそこ美味しいだろうなとは思っていたけど、これは予想以上だった。リピートは必至だな。

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