森へ行きましょう(川上弘美)★★★☆☆ 11/22読了

1966年ひのえうまの同じ日に生まれた留津とルツ。「いつかは通る道」を見失った世代の女性たちのゆくてには無数の岐路があり、選択がなされる。選ぶ。判断する。突き進む。後悔する。また選ぶ。進学、就職、仕事か結婚か、子供を生むか…そのとき、選んだ道のすぐそばを歩いているのは、誰なのか。少女から50歳を迎えるまでの恋愛と結婚が、ふたりの人生にもたらしたものとは、はたして―日経新聞夕刊連載、待望の単行本化。

1966年丙午の同じ日に生まれた留津とルツ。パラレルワールドを生きる2人の女性は、いたかもしれないもう一人の自分。そんな留津とルツの人生が、東日本大震災などの実際の出来事も踏まえて描かれる。私は1967年生まれなので、2人とほとんど同じ時代を生きていることになる。あの時別の大学に行っていたら、あの時違う人と結婚していたらなどと、あり得たかもしれない人生のことは時々考える。本書は、そんなあり得たかもしれない人生を詳細に描いている。女性が主人公なので、女性が読んだほうが、より考えるところは多いんだろうね。

森へ行きましょう
森へ行きましょう川上 弘美

日本経済新聞出版社 2017-10-11
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