人類が最初に移住に成功した太陽系外の星―通称、二番街。ぼくは新生金融の二番街支社に所属する債権回収担当者で、大手があまり相手にしないアンドロイドが主なお客だ。直属の上司はユーセフ。この男、普段はいい加減で最悪なのに、たまに大得点をあげて挽回する。貧乏クジを引かされるのは、いつだってぼくだ。「だめです!そんなことをしたら惑星そのものが破綻します!」「それがどうした?おれたちの仕事は取り立てだ。それ以外のことなどどうでもいい」取り立て屋コンビが駆ける!新本格SFコメディ誕生。
妻が図書館で借りたのを借りて読んだ。以前、新聞の書評で見かけたこともあり存在は知っていたが、それほど読みたいとは思わなかった。ところが読んでみたら面白かった。さしずめ「ぼく」が灰原で、ユーセフが桑田なのだろう。この2人のやり取りが面白い。小難しい金融工学の話も解らないなりに興味深かった。人間とアンドロイドの関係性も割りと深いものがあり、恩田陸の『錆びた太陽』も思い出した。
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