真実の10メートル手前(米澤穂信)★★★☆☆ 4/15読了

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と 呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と 合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める……。太刀洗はなにを考えているのか? 滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執――己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。『王とサーカス』後の6編を収録する垂涎の作品集。

推理小説としては各短篇の謎が小粒だし、謎解きが主眼ではないという感じなので、そういうのを求めている人は肩透かしを食うだろう。但し、クールビューティー太刀洗万智の人物造形がなかなか独特なので、とにかく彼女が出てくる話としては十分に面白かった。

真実の10メートル手前
真実の10メートル手前米澤 穂信

東京創元社 2015-12-21
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