ぼくの短歌ノート(穂村弘)★★★★☆ 11/9読了

人気歌人にして名エッセイストの著者が、近現代の短歌の中から意想外のテーマで名作・傑作を選びだし、眼からウロコの講評を加えていく。「コップとパックの歌」、「ゼムクリップの歌」、「賞味期限の歌」、「身も蓋もない歌」、「落ちているものの歌」、「間違いのある歌」、「ハイテンションな歌」「殺意の歌」……などなど著者ならではの鮮やかな視点と鋭い言語感覚で、一つの短歌から新たな世界を発見する、魅力に満ちた傑作短歌案内エッセイ。

「ゼムクリップの歌」、「賞味期限の歌」、「身も蓋もない歌」などの「○○な歌」を集めて講評を加えていくという短歌エッセイ。「○○な歌」の括りのセンスもさることながら、短歌評がこれまた鋭い。収録されている短歌も新聞投稿のものから専門歌人のものまでバラエティに富んでいる。先日読み終わった『現代秀歌』(永田和宏)とは全くタイプの異なる本だが、結構同じ短歌が採られていたのが興味深かった。

ぼくの短歌ノート
ぼくの短歌ノート穂村 弘

講談社 2015-06-16
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