色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年(村上春樹)★★★★☆ 4/17読了

良いニュースと悪いニュースがある。多崎つくるにとって駅をつくることは、心を世界につなぎとめておくための営みだった。あるポイントまでは…。

他の作品に比べてそれほど長い訳ではないのだが、今までの村上作品のエッセンスがかなり詰まった内容となっている。
独特の比喩にも磨きがかかっていて、昔のようなエキセントリックな比喩ではなく、すっきりと洗練された、それでいて手帳に書き留めておきたくなるような魅力を備えている。
内容にはあえて触れないが、北欧の長くて厳しい冬にも必ず春が訪れる、人生もまた然り、読後にはそんな印象を持った。

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年