赤い糸の呻き(西澤保彦)★★★☆☆ 11/8読了

結婚式場へ向かうエレベータ内で、指名手配犯を監視していたふたりの刑事。突然の停電後に、なんと乗客のひとりが殺害されていた。もっとも怪しいのは、手や服を血で汚した指名手配の男だが…。表題作「赤い糸の呻き」をはじめ、犯人当てミステリ「お弁当ぐるぐる」、都筑道夫の“物部太郎シリーズ”のパスティーシュ「墓標の庭」など、全五編を収録。“西澤保彦ワールド”全開ともいえる、著者入魂の短編集。

私は西澤保彦の熱心なファンではないのだが、面白そうだったので図書館で借りてみた(細かいことを言えば、大昔に『EQ』に掲載された「ストレート・チェイサー」を読んで印象に残った記憶はある)。
『大密室』の時は怪獣が出てきちゃう荒唐無稽の話だったが、本作はリアル路線である。どの話も大体どこかにに無理があるんだけど、あまり目くじらを立てなければ、それなりに楽しめるね。

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