ペンギンプルペイルパイルズ#13「審判員は来なかった」 シアタートラム

戦いの末、帝国からの独立を果たした新生国家――
グラグラの内政とピリピリの外交に身を削る首脳陣と、
まだ誰もプレイしたことのない《国技》のルールに苦しむ審判団・・・
異なる階層に生きる人々が共通して見る夢は、無血で行き着く国家の末路


作・演出:倉持裕
出演:小林高鹿、ぼくもとさきこ、玉置孝匡近藤智行吉川純広安藤聖片桐仁


東京公演:7月10日(木)〜20日(日)三軒茶屋シアタートラム
大阪公演:7月27日(日)リサイタルホール
福岡公演:8月2日(土)、3日(日)西鉄ホール

席がかなり後ろの左隅だったのでちゃんと見えるか心配だったのだが、座席に傾斜があるのと、なぜか前列と前々列にごっそり空席があったのでよく見えた。
物語の舞台はマリムという帝国から独立したパリエロという架空の国家。そのパリエロ内を「大統領官邸」「パリアン農家」「体育館」「大聖堂」の4つに分けて回り舞台で表現している。さらに総勢22名の登場人物を7人の役者で演じ分けている。
それぞれの話が有機的につながっていくのも良くできていたが、何といっても回り舞台と役者の早変わりのドタバタが最高に面白かった。芝居をしながら次のシーンのための衣装に着替えだしちゃったり、今ここにいたはずの役者が次の瞬間には既に着替えて別のシーンにいるなんていうトリックまがいの趣向も楽しかった。
期待していた片桐仁はまさに期待通り。全体がコメディタッチなので、ラーメンズっぽい動きやセリフ回しが多く、ラーメンズファンの私は十分に楽しめた。もう一人の客演の安藤聖も可愛かったね。髪が長くて綺麗なんだよな。PPPPの芝居は初めて観たけど、ぼくもとさきこはいいね〜。あの声と風貌は、もう反則に近い面白さだな。妙にいじめたくなるキャラクターなんだよな。もちろん他の劇団員も良かった。
上映時間は約2時間。最初から最後までほぼ笑いっぱなしだった。それにしてもあのスティックはどうやって作ったんだろう?