日本代表vsウェールズ代表 1次リーグプールB カーディフ

ウェールズはやはり越えがたい壁だった。自由奔放なフィジーよりも組織だったウェールズの方が組みやすし、なんて試合前の話もあったが、とんでもない。戦術とかフィットネスとか体格とかを問う以前の差が歴然とあった。
いつものことだが、前半は善戦した。大野が自陣での敵ラックからこぼれたボールを拾い、そこからつないで、つないで、最後に遠藤が右隅に飛び込んだトライシーンは素晴らしかった。大西のPGも決まっていてよかったのだが、前半の終了間際にトライを取られたのは余計だった。
後半体力が落ちてくると再三ラインブレイクされた。これが痛かった。いいようにトライを量産され、後半の見せ場は小野沢のインターセプトからのトライだけだった。
この試合はSOのロビンスの出来が悪かった。ミスキックが多かったし、ノッコンもあった。安藤が怪我してしまったのは不運だが、怪我で試合に出られない人間を帯同している意味が分からない。なぜワールドカップという大舞台で本職ではない人間がSOという重要なポジションを担わなければいけないのだろう。
まあ、たとえ本職のSOが先発したとしてもウェールズには勝てなかっただろう。フィジーには頑張れば勝てるだろうが、相手がウェールズの場合は頑張れば勝てるというレベルではない。ウェールズレベルに勝てるようになるには一年程度の強化ではとても追いつかない。トップリーグをもっと底上げして、厳しいテストマッチをもっと沢山組んで、次のワールドカップまでの4年間を首尾一貫して強化に当てなければ無理だ。ヘッドコーチもころころ変えるのではなく、できるだけ長く務めてくれる人が望ましい。それでも4年くらいではウェールズには勝てないだろう。でもそれを続けていれば8年後か12年後には勝てるようになるかもしれない。
世界とのレベルの違いを見せつけられた厳しい試合だったが、まだ一試合残っている。何とかカナダ戦で一矢報いて欲しいね。


日本代表vsウェールズ代表(18-72)