渡辺竜王3連覇達成

将棋界の最高位を争う第19期竜王戦読売新聞社主催)、渡辺明竜王(22)と挑戦者・佐藤康光棋聖(37)の七番勝負第7局は20日から新潟県南魚沼市の「龍言」で行われていたが、21日午後6時32分、渡辺が149手で勝ち、4勝3敗で防衛、3連覇を果たした。

注目の振り駒は渡辺先手。後手番の佐藤は再び初手△3二金。中飛車にして負けた反省を踏まえてか、今度は早々に居飛車で戦うことを表明し、相矢倉となった。途中何度も千日手含みの変化があり、関係者は気を揉んだことだろう。竜王戦ブログによれば渡辺は自分の方が模様がいいと思っていたので、千日手にする気はなかったそうだ。右桂は捌けているのだが、それが逆に負担になる可能性もあり、一進一退の攻防が続いたが、佐藤が飛車を切ってからは渡辺の方が分かりやすくなった気がする。その後の▲5七角がいい手で渡辺の優勢が確定的になり、最後は順当に寄せきった。
フルセットまでもつれ込み、見応えのある七番勝負だった。やはりポイントは第三局で、これに佐藤が勝っていたら佐藤竜王が誕生していただろう。逆に渡辺は第三局の勝利でシリーズの流れを自分に引き寄せた。
竜王戦は中部対局を制する者がシリーズを制す」というジンクスがつながったねえw。