壺の中にはなにもない(戌井昭人)★★★☆☆ 12/31読了

勝田繁太郎(26歳)は、働く意欲がなく、これといった趣味もなく、恋愛経験もゼロで、ただただ平穏にのんびり過ごす日常を愛する男。人に気を遣うことができず、仕事でミスをくり返してもまったく気にしないマスペースさゆえ、彼の周囲では珍事が尽きず、周囲からは疎まれている。だが、高名な陶芸家として知られる祖父だけは繁太郎の人間性に好感を持ち、彼の陶芸の才能を見出していた。陶芸への興味を引き出し、あとを継がせようと画策する祖父の思惑は果たされるのか。そして、繁太郎が成長する日は訪れるのだろうか―。破天荒な祖父との交流と、26歳にして訪れる初恋。笑って、笑って、少ししんみりして、心温まる。世のおかしみと愛すべき人々を、疾走感あふれる筆致でユーモラスに描く至極の長編大衆小説。

戌井昭人は「のろい男」しか読んだことがないのだが、本作の主人公もかなりの抜け作である。でも、愛すべき抜け作なんだよな。言動が正直過ぎて、何度も笑ってしまった。今年はひどい1年だったけど、最後に読んだ本で温かい気持ちになれた。

ラモレスカ・ロザート 2018

4時間マセレーションし、発酵後セメントタンクで4ヶ月熟成します。清澄、フィルターは行いません。モスカートから軽やかさとフレッシュさを得ています。

Peròにて購入。私は休みに入っていたが、妻がまだだったのでワインは飲まなかった。妻が仕事納めになったので、ようやく飲める。色々と作りたい料理はあったのだが、冷蔵庫にある野菜を使い切るために、そっちからのアプローチの料理。一品目は海老と青梗菜の炒めもの、二品目は牛肉と野菜の炒めもの(写真なし)。
魚介系と肉系の両方だったので、ワインはロゼを開けた。自然派らしい香りと味。なかなか美味しかった。

f:id:kane_katu:20201231133317j:plainf:id:kane_katu:20201231133321j:plain

「グレート・ギャツビー」を追え(ジョン・グリシャム)★★★☆☆ 12/30読了

プリンストン大学図書館の厳重な警備を破り、フィッツジェラルドの直筆原稿が強奪された。消えた長編小説5作の保険金総額は2500万ドル。その行方を追う捜査線上に浮かんだブルース・ケーブルはフロリダで独立系書店を営む名物店主。「ベイ・ブックス」を情熱的に切り盛りするこの男には、希覯本収集家というもう一つの顔があった。真相を探るべく送り込まれたのは新進小説家のマーサー・マン。女性作家との“交流”にも積極的なブルースに近づき、秘密の核心に迫ろうとするが…。あのグリシャムの新たな魅力を楽しむ本好きのための快作!全米ベストセラー。

初期の頃のグリシャムは大好きで、かなり読んでいたが、その後は遠ざかっていて、直近が2007年に読んだ『大統領特赦』。しかも、これが感心しなかった。久しぶりに目にしたグリシャムの本の訳者がなんと村上春樹。しかも題材が「グレート・ギャツビー」と来れば、これは読まない手はない。ミステリーとしてはやや微妙なところがあるが、書店経営や稀覯本の話は興味深くて、楽しく読んだ。

バドミントンラケットバッグ YONEX BAG2018L ブラック/イエロー 

ラケットバッグが随分くたびれてきた。調べたら買ったのは11年前だった。それはくたびれるよな。
というわけで、新しいものを物色していた。色々な条件を総合的に判断してこれにした。リュックタイプだが、容量はかなり大きい。ラケットが上からはみ出してしまうのだが、実はカバーが内蔵されているので、雨の日はそのカバーを掛けることができる。また、リュックタイプの方が自転車の時に運びやすいということもある。配色も気に入ったし、いわゆるラケットバッグではないので、普通の旅行等でも使えそうだ。

f:id:kane_katu:20201229101622j:plain

クロード・デュガ ブルゴーニュ・ルージュ 2016

去年のあるあるBOXのうちの1本。今年のあるあるBOXに2018が入っていたので、ちょうどいいので開けた。クロード・デュガレベルになるとACブルゴーニュで5千円を超えてしまうので、自分ではなかなか買えない。だから、福袋的なものに入っているととても嬉しい。味わいはさすがのレベル。ACブルなんだけど、腐葉土チックな香りもあり、村名と言われても分からないだろうな。
料理は立ち読みで仕入れたレシピのレンコンのひき肉挟み。鳥ひき肉には塩・胡椒、フェンネルシード、粉チーズを混ぜ込んである。薄く切ったレンコンで挟んで、小麦粉を振って、ローズマリーと一緒にオリーブオイルで焼いた。ひき肉がちょっと余っちゃったので、ピーマンも追加した。さらにミニトマトと舞茸も。ローズマリーを入れるとすごく香りが良くていいね。
もう1品はアボカドとタコ。パプリカを振ると、良さげに見えるね。

f:id:kane_katu:20201228123710j:plainf:id:kane_katu:20201228123719j:plain
f:id:kane_katu:20201228123724j:plain

リアルワインガイド2021カレンダーavecあるあるBOX"petit" 年越し7本+当たり外れありの1本入れた8本セット

絶対に負けられない戦いに何とか勝利して、今年もゲットできた。中身はこんな感じだった。

クロード・デュガ ブルゴーニュ・ルージュ 2018
ローラン・ルーミエ オート・コート・ド・ニュイ 2017
ラ・ヴィーニュ・デュ・ペロン レ・エルミチュール 2016
ジャン・フォワヤール AC モルゴン・コート・デュ・ピィ・キュヴェπ(3,14)2007
ドメーヌ・フォン・シプレ ル・コルビエール 2012
フレデリック・コサール リュリー 1erCru『アン・ヴォヴリー』2014
セリーヌ・エ・ローラン トリポス
ジュリアン・メイエー リースリング グラン・クリュ ムエンシュベルグ 2010

ビッグサプライズな1本はなかったけど、地味にいいワインが沢山入っていた。カレンダーが欲しいのもさることながら、自分じゃ買わないようなワイン、知らなかったワイン、そもそもあまり流通していないようなワインが入ってくるのが嬉しいんだよな。

f:id:kane_katu:20201228123658j:plainf:id:kane_katu:20201228123702j:plain
f:id:kane_katu:20201228123707j:plain