「グレート・ギャツビー」を追え(ジョン・グリシャム)★★★☆☆ 12/30読了

プリンストン大学図書館の厳重な警備を破り、フィッツジェラルドの直筆原稿が強奪された。消えた長編小説5作の保険金総額は2500万ドル。その行方を追う捜査線上に浮かんだブルース・ケーブルはフロリダで独立系書店を営む名物店主。「ベイ・ブックス」を情熱的に切り盛りするこの男には、希覯本収集家というもう一つの顔があった。真相を探るべく送り込まれたのは新進小説家のマーサー・マン。女性作家との“交流”にも積極的なブルースに近づき、秘密の核心に迫ろうとするが…。あのグリシャムの新たな魅力を楽しむ本好きのための快作!全米ベストセラー。

初期の頃のグリシャムは大好きで、かなり読んでいたが、その後は遠ざかっていて、直近が2007年に読んだ『大統領特赦』。しかも、これが感心しなかった。久しぶりに目にしたグリシャムの本の訳者がなんと村上春樹。しかも題材が「グレート・ギャツビー」と来れば、これは読まない手はない。ミステリーとしてはやや微妙なところがあるが、書店経営や稀覯本の話は興味深くて、楽しく読んだ。