究極の文字を求めて(松樟太郎)★★★☆☆ 6/19読了

中学生の頃、自分オリジナルの文字を作ることに熱中し、青春のページをムダに破り捨てた著者は考えた。
「あれから20年、いろいろな文字を知ったうえで今、究極の文字を作ろうとしたら、もっとすばらしい文字ができるのではないか?」
そんなバカな試みに全力投球したウェブ連載は、多くのファンを獲得。そしてついに――前著『声に出して読みづらいロシア人』にて、津村記久子氏、恩田陸氏など、そうそうたる作家陣に絶賛された松樟太郎、満を持しての新作! !

京都の三月書房で購入した本。世の中には色々な文字があるんだねえ。仕事柄もあって、実に興味深かったし、著者の文章も面白かった。

肖像彫刻家(篠田節子)★★★☆☆ 6/18読了

人が生きてきた時間を封じ込める―それが、肖像彫刻。芸術の道を諦め、八ヶ岳山麓銅像職人として再出発した正道。しかし彼の作品には、文字通り魂が宿ってしまうのだった。亡き両親、高名な学者、最愛の恋人…周囲の思惑そっちのけで、銅像たちが語り始めたホンネとは。欲望に忠実な人々の姿になぜか勇気がわいてくる、人生100年時代の極上人生ドラマ!

肖像彫刻家を主人公にした連作短編集。篠田節子なので、重厚な感じになるのかなと思いきや、結局最後まで怪談めいたライトな感じだった。正直微妙だが、まあまずまず面白かった。

TaoTronics TT-BH07S

iPhone XR にするとイヤホンジャックがなくなる。せっかくなのでワイヤレスイヤホンを購入。耳に入れるだけの完全分離型は落とすのが怖いので候補外。結局ネックレス型のこちらを購入。連続再生時間が最大15時間になった新型がちょうど発売されたのだ。
iPhoneとコードで繋がっていないというのはやはりいいね。音質のことはよく分からないが、まあこんなもんじゃないのかな。

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iPhone XR 64GB ブルー

iPhone 6 購入から約5年。バッテリーのへたりがひどくなってきた。いつもはあまり長時間使わないから気が付かなかったのだが、GWの旅行のときにバッテリーがひどいことになっていることに気付いた。残量表示で70%くらいあるのに、次の瞬間9%になったりする。それでも、バッテリー交換してもう少し使おうかなと思っていたら、先日のWWDCで今秋のiOS 13からはiPhone 6 はサポートされないことを知り、買い替えを決意した。
買い換えるとすれば、今さら 8 でもないので、XR か XS になるが、XS はさすがに高いので、実質 XR の一択である。というわけで、アップルストアiPhone XR のブルーを購入。ホームボタンがないので違和感を感じるが、慣れれば何ということもない。顔認証は指紋認証よりもいいね。サクサク動くし、画面が広いし、バッテリーの持ちもいいし、やっぱり新しいのはいいね。

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falo(ディナー)

観劇後にfaloへ。18時の入店で既に半分くらい席は埋まっていた。佐藤くんがTシャツじゃなくて黒いワイシャツを着ているから、どうしたんだろうと思ったら、永井くんと交代で、佐藤くんがホールになって永井くんがキッチンに入ることになったとのこと(1年交代だそう)。内野も外野も守れるようにというマルチスキル化ですね。
最初はにごり系のスパークリングで、突き出しはとうもろこしのスープ。とうもろこしは粗い感じで、濃厚で美味しかった。

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最初の料理は水茄子と桃のサラダ。これは去年食べて美味しかったのでリピート。相変わらず美味しい。もうfaloの夏の定番と言ってもいいんじゃないかな。

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ワインはいくつか注いでもらったが、桃に合わせるのは難しいね。水茄子には合ってたと思うけど。

次は、穴子の炭火焼きときゅうりの甘酸っぱい和え物。これがとても美味しかった。温かくて皮目が香ばしい穴子に冷たくて酸っぱいきゅうりとたまねぎが乗っている。ちなみに去年の穴子料理は、穴子とレンコンの炭火焼き。今年の穴子料理の方が美味しかったね。

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このステファノ レニャーニのバンブーロードが美味しくて気に入ってしまった。市価もリーズナブルなので、今度個人的に買ってみるつもり。

インターミッション的に赤をもらってから、自家製ソーセージを詰めた王様しいたけ登場。来店前はイタリア風わんたんを食べようと思っていたのに何故かこれを注文してしまった。王様しいたけ食べるのは初訪問の時以来かも。しいたけ好きなので、こういう料理は堪らない。さらに赤を2種類。

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メインは、岩手県ホロホロ鳥の炭火焼きとレタス アンチョビソース。来店前からメインはこれと決めていた。皮がパリパリに焼けている大きなホロホロ鳥と小玉だったら1個分くらいあるんじゃないかという大量のレタス。実に豪快な料理だ。肉の旨味が普通の鶏肉とは違う。これは美味しかったなあ。

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ワインは赤を色々出してもらった。ラディコンのメルローが出てくるなんてサプライズも。今回は全部赤だったけど、醸し系の白を合わせるのもありかもしれない。

結構お腹いっぱいだが、パスタも食べたい。古市くん作の自彫りスタンプパスタ たこのトマトソースをハーフで頂いた。コルツェッティっていうパスタですね。写真じゃ分からないけど、ちゃんと「Falo」って浮き出ている。盛り付けもきれいだし、美味しかった。
なんか、古市くんは頼もしくなってきたね。佐藤くんがホールに回ったし、樫村さんのもとでどんどん頑張って欲しい。

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今回のドルチェは、隣の人が食べていて美味しそうだった柑橘のジェラート。食後酒も3種類。メイガンマはハーブ香がかなり薬っぽくて、アイラモルトラフロイグを彷彿とさせた。最後はエスプレッソ。

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今回もワインをたくさん飲みました。いつも色々と配慮してくれる鶴間さんには感謝しかありません。料理も全部美味しかった。もし、これからfaloに行く人がいたら、穴子ホロホロ鳥はマストじゃないかな。

モダンスイマーズ結成20周年記念公演「 ビューティフルワールド 」

純愛。
中年オタクと愛されない主婦の純愛。
セカイの端っこでお互いを必要とし合った二人の純愛。

純愛、なのか。

生まれてから何をやっても冴えない男がいた。もう40を越えていた。彼女もいない。仕事がデキるわけでもない。友達もいない。家では専らゲーム。アニメ鑑賞。このまま人生が終わり死んで行くのだろう。そう思っていた。
長年連れ添った夫から全く愛されていない妻がいた。日常から謂れのない言葉をぶつけられる。これは世にいうモラハラパワハラというやつではないか。言葉のDVではないか。いや、実際小突かれたりするときもある。DVだ。私は全く愛されていない。娘も私を馬鹿にしている。このまま人生が終わり死んでいくのだろう。そう思っていた。

二人は職場が同じだった。そこは女の夫が経営している職場だった。休憩の時に少し話すくらいの関係だ。次第に少しずつ関係を深めていく二人。女は家を飛び出し、男の部屋で住むようになる。セカイの片隅で寄り添うように暮らしていく二人。
純愛。

この二人のセカイに何が残るのか。


作・演出:蓬莱竜太
出演:
津村知与支 小椋毅 生越千晴 古山憲太郎 西條義将(以上モダンスイマーズ) / 吉岡あきこ 成田亜佑美 / 菅原大吉

会場:東京芸術劇場シアターイース

ハイバイを筆頭にして、引きこもりを題材にした芝居は山ほどあるので、そこに新鮮味は全くない。ただ、先日の、父親が40歳過ぎの引きこもりの息子を殺してしまった事件とあまりに近いので、そこに同時代性を感じざるを得ない。
成り立ち的には暗い話ではあるのだが、随所に笑いもまぶしてある。西條さんが菅原さんと相撲を取るシーンは、10周年記念公演での古川さんとの相撲のシーンの再現だよね。
高倉健太役の西條さんが終盤で色々バレて困ったことになった時の菅原さんの「メチャクチャ器用じゃないか~」には大笑いした。
菅原さんはさすがの上手さ。吉岡さんも熱演だったね。モダンメンバーも安定していたが、生越さんはまだまだかなあ。激昂して怒鳴るときに抑揚や緩急がなくて一本調子なので、ただうるさいだけになっちゃうんだよな。
某評論家がツイッターで激賞していたので、ハードルを上げて観ていたけど、そこまでではなかったかな。いや、十分に面白かったけど。

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ラ・ローザ・ディ・パーチナ 2016

自然な栽培と人為的な介入をできる限り排除した醸造で、葡萄の力に満ちた素晴らしいキャンティ・コッリ・セネージを造るパーチナ。
パーチナが少量のみ造るロゼ。
つややかな質感とサンジョヴェーゼのエキスを満喫させてくれる味わいは一般的なロゼのイメージとはかけ離れた素晴らしいもの!
サンジョヴェーゼラヴァーの皆様、パーチナファンの皆様!これはぜひとも楽しんでいただきたいワインです。

いのししやにて購入。爽やかさとともに心地よい苦味がある。こういうロゼがいいよな。

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