村上海賊の娘 上巻(和田竜)3/29読了
『のぼうの城』から六年。四年間をこの一作だけに注ぎ込んだ、ケタ違いの著者最高傑作! 和睦が崩れ、信長に攻められる大坂本願寺。毛利は海路からの支援を乞われるが、成否は「海賊王」と呼ばれた村上武吉の帰趨にかかっていた。折しも、娘の景は上乗りで難波へむかう。家の存続を占って寝返りも辞さない緊張の続くなか、度肝を抜く戦いの幕が切って落とされる! 第一次木津川合戦の史実に基づく一大巨篇。
最高に面白かった。上巻で登場人物それぞれの特徴を把握し、下巻でついに怒涛の木津川合戦が始まる。主人公の村上景 vs 真鍋七五三兵衛の対戦がもちろん白眉だが、それ以外の対戦も実に読み応えがあった。
万城目学の『とっぴんぱらりの風太郎』は史実を元にした壮大なフィクションだが、本作は史実にかなり寄り添った話となっており、どちらにもそれぞれの良さがあって面白かった。4年間を注ぎ込んで書いただけのことはあるね。
- 作者: 和田竜
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