チェルフィッチュ「現在地」

新作『現在地』は、わたしたちの現在を、「変化」をテーマに描きます。


『現在地』は変化をめぐる架空の物語です。SFみたいな。


わたしたちは、状況を変化させたいと強く望んだり、変化させなければと焦ったり、怒ったり、実際に変化に身を投じたり、それはできずにためらったり、常に冷静で穏やかであろうと努めたり、変化するしないを勇敢さ臆病さの問題として考えたり、考えなかったり、開き直ったり、自分の考えていることが正しいのかどうかの確信をどうしても欲しいと思ったり、正しい人間でいたい過ちを犯したくないと思ったり、たとえばその気持ちを過去に人類が犯した取り返しの付かない過失になぞらえようとしたりします。


『現在地』というフィクションの中の人物たちも、そうやって生きます。


作・演出/岡田利規
出演/山崎ルキノ、佐々木幸子、伊東沙保、南波圭、安藤真理、青柳いづみ、上村梓


・KAAT神奈川芸術劇場(大スタジオ)
2012年4月20日(金)〜30日(月・祝)
イムズホール
2012年5月6日(日)、7日(月)

今回はチェルフィッチュの顔とも言うべき山縣太一が出ていない。というか全員女性である。おそらくは、3月11日から一年を経ての『現在地』ということになるのだろう。どんな芝居になるのか見当も付かないが、楽しみは楽しみだな。