談合。謎の日本的システムを問う感動大作!
建設現場から“花の談合課”へ。若きゼネコンマン富島平太は、会社倒産の危機に役立てるか。大物フィクサーとの出会いの真相は――この一番札だけは、譲れない。
『空飛ぶタイヤ』を読んでいない人が読めばそれなりに面白いと思うが、『空飛ぶタイヤ』を読んだ人が同水準を期待して読むとガッカリすることになるだろう。かくいう私がそうだ。
題材はなかなかいいと思うのだが、『空飛ぶタイヤ』の時のような「文章の熱さ」がない。主人公の社内の話、恋愛の話、検察の話、どれを取ってもなんか中途半端でのめり込めない。結末も予想通り。
恋愛の話はカットして、談合を画策する建設業界とそれを追う検察という構図を鮮明にした方が良かったんじゃないだろうか。談合の是非に悩む主人公および建設業界人の話はなかなか良かっただけにちょっと惜しい気がした。
鉄の骨 | |
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