プリンセス・トヨトミ(万城目学)★★★☆☆ 4/26読了

このことは誰も知らない。五月末日の木曜日、午後四時のことである。大阪が全停止した。長く閉ざされた扉を開ける“鍵”となったのは、東京から来た会計検査院の三人の調査官と、大阪の商店街に生まれ育った二人の少年少女だった―。前代未聞、驚天動地のエンターテインメント、始動。

う〜ん、イマイチだったなあ。大風呂敷を広げたのはいいんだけど、上手く回収できてない感じ。ホラ話をもっともらしくするために一生懸命説明してるんだけど、説明が多過ぎてストーリー展開のリズムが悪くなってしまっているし、根幹となる動機の説明にも納得が行かない。部分的には面白いので、ちょっと惜しい。
この本を読んで、井上ひさしの『吉里吉里人』を思い出した。未読の人は是非読んでみて欲しい。こちらは文句なしの傑作です。

プリンセス・トヨトミ
プリンセス・トヨトミ万城目 学

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star大阪が元気になりますように。
star旭が登場する別ストーリーを期待!!
starマルケス級の才能です。マジで。

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star作者の知識がほとばしる
starとにかく笑い転げました
star「名作」なのか?

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