暴力はやってくるのではない。帰ってくるのだ。
理不尽をかいくぐり生きのびた魂に、安息は訪れるのか。
三浦しをん、渾身の最新長編。
天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた――。
体調が悪くてずっと家にいたので一気に読んでしまった。今までの本とは打って変わってダークな物語である。『幻夜』(東野圭吾)と『照柿』(高村薫)を合わせたような感じだった。このような暴力性が人間の本質なんだろうか。私はそうは思わないけど。
どこまでも救いのない話であるが、読ませることは読ませる。でもどうしてこういう本を書いたんだろうな。
光 | |
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