“20世紀最大のカリスマ”という評価が世界のスタンダードになっている感のあるキューバ革命の英雄チェ・ゲバラ。『トラフィック』や「オーシャンズ」シリーズで知られるスティーヴン・ソダーバーグが、彼の波乱に満ちた39年の人生を描く“生”と“死”の2部作。その第1部で語られるのは、本気で世界を変えようとした男の熱き“生”。若き日のゲバラがフィデル・カストロと出会い、革命を成し遂げるまでと、彼が革命後に国連総会に出席し、演説を行った日々を描いている。理想とヒロイズムの象徴であるチェを、全身全霊で演じたベニチオ・デル・トロの熱演(カンヌ映画祭男優賞を受賞)が最大の見どころだ。
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:ピーター・バックマン
出演:ベニチオ・デル・トロ(エルネスト・チェ・ゲバラ)、デミアン・ビチル(フィデル・カストロ)、サンティアゴ・カブレラ(カミロ・シエンフエゴス)、エルビラ・ミンゲス(セリア・サンチェス)、ジュリア・オーモンド(リサ・ハワード)、カタリーナ・サンディノ・モレノ(アレイダ・マルチ)、ロドリゴ・サントロ(ラウル・カストロ)
ドキュメンタリータッチで描かれ、若干ノリ切れない部分もあったが、全体的には力の入った素晴らしい映画だった。なぜ“20世紀最大のカリスマ”と呼ばれたのかがこの映画を観ると分かる。革命のための戦いという極限状態でも、チェには筋の通った信条がある。それを貫き通すところがカッコいいんだよなあ。ラストシーンにそれは顕著に現れる。あそこをラストにしたところにやはり意味があるんだろう。
この映画はチェがカストロと会って、革命を志すところから始まる。それ以前の南米大陸を旅した青春時代のチェは『モーターサイクル・ダイアリーズ』で描かれている。DVDでこの作品を先に見ておくことをオススメする。この作品自体が傑作なので、単なる予習には留まらないだろう。
モーターサイクル・ダイアリーズ 通常版 [DVD] | |
ホセ・リベラ おすすめ平均 ガエル・ガルシア・ベルナルならではのゲバラがそこにいる 国境を越えるとき思うのは・・ 期待と違った・・・ ゲバラを知らなくても 現代への警告? Amazonで詳しく見る by G-Tools |