13/ザメッティ(シネセゾン渋谷)★★★☆☆

セバスチャンは、屋根の修理で得るわずかな収入で家族を養っていた。ある日、仕事先の家主フランソワの下に友人が金の無心に来た。セバスチャンに払う修理代さえままならないフランソワだったが、大金を手にする方法があると、妻や友人たちに漏らしていた。数日後、その方法を告げる“封筒”が届くが、日頃から麻薬漬けのフランソワは、過剰摂取で死んでしまう。儲け話が気になったセバスチャンが、“封筒”を開けると・・。


監督:ゲラ・バブルアニ
脚本:ゲラ・バブルアニ
出演:ギオルギ・バブルアニ 、パスカル・ボンガール 、オーレリアン・ルコワン 、フィリップ・パッソン 、オルガ・ルグラン 、フレッド・ユリス 、ニコラス・ピグノン 、ヴァニア・ヴィレール 、クリストフ・ヴァンデヴェルデ 、オーグスタン・ルグラン 、ジョー・プレスティア 、ジャック・ラフォリー 、セルジュ・シャンボン 、ディディエ・フェラーリ 、ゲラ・バブルアニ

ひょんなことから死のゲームに巻き込まれてしまった男の悪夢である。これを悪夢と呼ばずに何と言おう。13人が輪になって、前の人間の後頭部に銃を突きつける。弾倉に込められた弾は一発、しかも弾倉はぐるぐる回してある。天井の電球が点くと同時に引き金を引く。運の悪い奴が何人か死ぬ。これが賭けの対象のゲームなのだ。
主人公のセバスチャンは訳も分からずにこのゲームに参加させられた。一回目のゲームで生き残った男たちで二回目のゲームが始まる。今度弾倉に込められる弾は二発。果たしてセバスチャンは最後まで生き延びられるのか・・・。
気になるのは結末だ。どんでん返し的なラストではなく、ある程度淡々としたラストだった。もうちょっとどうにかならなかったかなあとも思うし、あれでよかったのかなとも思う。白黒のスタイリッシュな映像に、異様なまでの緊張感。ハリウッド・リメイクも頷ける。セバスチャンを演じたギオルギ・バブルアニも良かったし、ゲームの進行役を演じたパスカル・ボンガールのテンションの高さも笑っちゃうくらい良かった。