日本選手権決勝 東芝vsトヨタ 秩父宮ラグビー場 テレビ観戦

マイクロソフトカップ決勝ほどではないが、テレビで見る限り秩父宮は満員だった。先制したのはトヨタ。4分と5分にPGとDGを外していたアイイが6分にPGを決めた。しかし、東芝は8分にバックスのラインに入っていた石澤がトライして5-3(ゴールは決まらず)。18分にも同じような展開でまたもや石澤がトライ。今度はゴールも決まって12-3。バックスラインに入った石澤のトライが東芝の全員ラグビーを象徴していると言っていいだろう。30分にはアイイがかなり易しい位置でのPGを外してしまった。結果からみると、このPGを外したのは大きかった。
後半は風上に立ったトヨタがペースをつかんだ。11分には左隅に赤沼がトライ。難しい位置でのコンバージョンをアイイが決めて12-10と2点差まで詰め寄った。前半30分のPGを決めていれば、このトライ&ゴールで12-13でトヨタが逆転していたのだ。東芝は厳しい時間帯だったが、2点差とはいえ、リードしていたのはやはり大きい。
後半26分に東芝は満を持してバツベイを投入。トヨタも33分に廣瀬を投入。東芝は後半はほとんど攻められなかったのだが、ようやくチャンスが巡ってきた。後半38分、トヨタ陣右奥でのスクラムから左へ展開して、中央でモールを形成。ここから伊藤が左サイドのオトへパス。オトは麻田のタックルをかわし、赤沼にタックルされながらも走り込んできた立川にオフロードパス。スピードに乗ってパスをもらった立川はなんなく正面をかわしてトライ。オトのところには後からもう1人タックルに来ていたから、1人で3人を引きつけたことになる。トライしたのは立川だが、オトのトライといっても過言ではない。吉田のコンバージョンも決まって19-10。1トライ1ゴールでは追いつけなくなったので、これで勝負あった。ロスタイムは4分。39分にセコベも投入したトヨタも懸命に攻め続けるが、東芝のディフェンスもぶ厚い。最後は東芝が受けきってノーサイド東芝の2年連続優勝が決まった。
トヨタは後半19分に遠藤が負傷退場してしまったのが大きかった。2点差の局面で廣瀬を投入し、PGで逆転のシナリオを描いていたにもかかわらず、東芝の攻めに耐えきれずにトライを許してしまったのも誤算だっただろう。もちろん、そうさせなかった東芝が強いのだが。東芝のディフェンスはサントリー戦のときのようにトヨタを自由に動かせなかった。接点でしつこくボールに絡んでいたし、遠藤にボールが渡っても、遠藤だけには絶対に走らせないという気迫がバックスには感じられた。しかし、東芝もかなりターンオーバーでボールを失ったり、モールを分断されたりしていた。それだけトヨタのディフェンスも素晴らしかった。
これで東芝は2年連続で全冠制覇となった。当然各チームとも打倒東芝で来るだろう。それをはねのけて更に強くなってほしいね。
あ〜、これでラグビーシーズンが終わってしまった。4月からは日本代表を応援しよう。9月にはワールドカップもあるしね。

東芝vsトヨタ(19-10)