まちがいの狂言 ★★★★★

『まちがいの狂言』は二組の双子の兄弟の取り違えが巻き起こす騒動を描いた『まちがいの喜劇』を基に、舞台を室町時代の瀬戸内海沿岸の小国、黒草の国に移して描かれます。
白草の国の商人、直介(野村万作)には息子がおり、同じ頃近隣で生まれた父なし子の双子を従者として引き取り、一緒に育てていましたが、ある日、妻と赤ん坊四名を伴い旅に出たところ、瀬戸内海で嵐に巻き込まれ、妻と息子一人従者一人と生き別れになってしまいます。成人した直介の息子が(白草の石之介)が生き別れた兄弟に会いたがったため、直介は諸国を歴訪しつづけて5年目のある日、白草の国と敵対する黒草の国に上陸します。物語はここからはじまります。
白草の国と黒草の国の石之介二役を石田幸雄、白草の国と黒草の国の太郎冠者二役を萬斎、他の出演者に野村万之介、小川七作など万作の会のメンバーが総出演します。

[原作] W.シェイクスピア作「まちがいの喜劇」より
[作] 高橋康也
[演出] 野村萬斎
[出演] 野村万作野村万之介野村萬斎、石田幸雄、ほか万作の会

脚本、演出、演者、囃子、舞台装置、すべてパーフェクト。「狂言」という表現形態の奥の深さを存分に発揮して見せてくれた。それにしても面白かった。「ややこしや〜、ややこしや〜」は耳につくねw。生で観たかったなあ。
ちなみにこのDVDはグローバル・バージョンということで英語の字幕が付いている。実際の舞台でも英訳の字幕が流れており、外国人のお客さんも結構来ていた(開演前の客席の模様もDVDに収められているのだ)。仕事柄、この英訳がなかなか興味深かった。

野村萬斎 世田谷パブリックシアター芸術監督就任記念公演「まちがいの狂言」
野村萬斎 世田谷パブリックシアター芸術監督就任記念公演「まちがいの狂言」野村萬斎

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