夕凪の街桜の国(こうの史代)★★★★☆ 7/23読了

昭和30年、灼熱の閃光が放たれた時から10年。ヒロシマを舞台に、一人の女性の小さな魂が大きく揺れる。最もか弱き者たちにとって、戦争とは何だったのか・・、原爆とは何だったのか・・。漫画アクション掲載時に大反響を呼んだ気鋭、こうの史代が描く渾身の問題作。

言わずと知れた話題作。時期的なことも踏まえ、ようやく読んだ。この本は、ヒロシマの原爆を体験した女性の話を描く「夕凪の街」と、その子孫である現代を生きる女性の話を描いた「桜の国」の2つに大きく分かれている。原爆世代の話を現代にも通ずるようにしたこの二部構成が秀逸だ。全編を通じて原爆の悲惨さを声高に叫ばず、淡々と描いている。それが余計に読む者の胸を打つのだ。できるだけ多くの人に読んでもらいたい本である。

夕凪の街桜の国
夕凪の街桜の国こうの 史代

双葉社 2004-10
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star読んだあと ココロに何かが残ります。

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