正直じゃいけん(町田康)★★★☆☆ 3/2読了

町田康のエッセイ集。I. 随筆ひとり漫才、II. アナーキー・イン・ザ・3K、III. 愛の炸裂、IV. 大阪のこと、の4つのパートに分かれている。I と II は発表媒体は異なるが、文体は例の町田節で同じである。町田節は面白いのだが、パート2つ分続けられるとちょっと飽きるな。
「III. 愛の炸裂」は打って変わってまじめな書評である。町田康初体験の人がこの本の前半を読むと「この人あほちゃうの?」と思うかも知れないが、「III. 愛の炸裂」を読めば、「あほちゃうの?と思ってしまってすんません」ということになる。それだけ真っ当な書評が並んでいるのだ。その中で紹介されていた『江戸っ子だってねえ 浪曲師廣澤虎三一代』(吉川 潮)が実に面白そうだった。調べたら文庫になってるし、これは買いますよ。
最後のパートはふざけすぎてもいないし、まじめでもないしでちょっと中途半端かな。

正直じゃいけん
正直じゃいけん町田 康

角川春樹事務所 2006-01
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