盛りだくさんだった先週末のラグビー

前半は両校ミスや反則が多く、観ていてフラストレーションが溜まる試合だった。後半はじりじりと同志社が地力を発揮して、点差を広げていく。正面と宇薄の両ウィングはやはりいいね。しかし後半も30分を過ぎたあたりから大体大の怒濤の反撃が始まった。まずはSOの選手(福田?)。ゴール前で見せたストライドの大きいステップは実に見事だった。それから、WTBの選手(岩本?)の自陣からのカウンターアタックも力強かったし、最後のパスもよかった。ただ、いかんせん、反撃開始が遅すぎた。いくらなんでも追いつけない。それでもトライを奪うべく大体大の選手たちはロスタイムにも頑張るわけだが、それを真っ向から迎え撃つ同志社が素晴らしかった。タッチに蹴り出せばノーサイドになりそうな時間なのに蹴らずに継続して、最後は逆にトライを奪ってしまった。このロスタイムの攻防は見応えがあった。それから同志社は両ウィングもさることながら、ハーフの田原、スタンドオフの君島がいいね。関東の上位校と比べても遜色がない。同志社は選手権の2回戦では帝京に当たり、それに勝てば関東学院と当たる。楽しみだな。

同志社大学vs大阪体育大学(43-15)

前半は一進一退の攻防。東芝は開始早々SHの伊藤を負傷で欠いたのが痛かった。負傷が癒えて戻ってきた日原のキックはやはり本調子ではない。つまらないダイレクトタッチやペナルティからタッチを狙ったキックがノータッチになったりしていた。それでも先発出場のバツベイのモールからのトライで前半は7-3。
後半、廣瀬のトライで14-3と引き離すが、ヤマハも23分のPG、30分のトライ&ゴールで14-13と追いすがってくる。トライを取られたのは冨岡がシンビンで一時退場していた時間帯だ。冨岡はヤマハの選手がペナルティからクイックスタートしようとした時に下がる意志を見せずに相手の邪魔をしたのだ(あたかも知らず知らずのうちに当たってしまったかのように)。キャプテンがこんなことをしているようでは、東芝というチームの品性を疑われかねない。二度とこういう汚いプレーはしないで欲しい。
冨岡が戻るまで、観ているこちらは結構ハラハラしていたのだが、選手たちは落ち着いていた。実にねばり強くボールをつなぎ、35分には代わって入った大室のトライで突き放し、ロスタイムには廣瀬のクイックスタート(東芝の場合、PからGOのほうがいいか)から最後は中居がポスト真下にアメリカンフットボールのようにダイブしてダメ押しのトライ。これによりトライ数が4となり、ボーナスポイントの1が加算されるという非常に意味のあるトライだった。
スピード、コンタクトプレー、どれを取ってもやはりトップリーグは学生ラグビーよりも上だよな(当たり前だけど)。早稲田はトップリーグのチームに勝つことを目標にしているようだが、少なくとも東芝府中には勝てないな。
日曜日には三洋が勝ったので、順位は変わらなかった。東芝は三洋戦を終えているので、逆転優勝のためには三洋がどこかに負けてくれないとダメだ。可能性が高いのはトヨタヤマハか。次節のトヨタに頑張って欲しいな。ここで三洋が負けて東芝が勝てばリーグ戦は俄然面白くなってくる。

東芝府中vsヤマハ(26-13)

雨の早明戦となった。前半20分までは早稲田のミスや反則もあって、明治は何とか耐えていた。しかし、マイボールラインアウトの取れなさすぎにはあまりにも呆れて開いた口がふさがらなかった。モールやスクラムを押されるのは地力の差だから仕方がない。しかし、ラインアウトは直接体をぶつけ合うわけではないのだ。いわばサインプレーという頭脳勝負なのだ(もちろんスローワーの上手い下手もあるけど)。ここでボール取れなかったらいつ取るんだよという感じだった。明治がマイボールを展開して複数次の攻撃ができたのは後半の後半になってからである。スクラムでもたもたしているのも気になった。押されるのが判っているんだからダイレクトフッキングすればいいのにそれをしない(できないのか?)。フォワードで早稲田に劣るということを認めたくないのだろうか。
後半スローワーが代わってからはようやくマイボールラインアウトが取れるようになったが(早稲田が真剣に競ってなかったのかもしれない)、トライが取れないのは相変わらずだ。最後の最後には確かに執念を見せてくれた。しかし、執念だけでは超えられない、いかんともしがたい実力差があった。勝敗は最初から判っていたが、非常に悲しい現実が目の前にあった。このまま終わって欲しくない。来年(なんなら再来年でもいい)是非、もう一度強かった頃の明治を取り戻して欲しい。

早稲田大学vs明治大学(40-3)