亭主が出ていった、2人の子どもを抱えて、家賃も払えない…。不幸? いいや、ディア、そんなものは人生のちょっとした煩いみたいなものさ。伝説の女性作家、米国文学のカリスマが59年に発表した第一作品集。10篇を収録。
正直、あまりスラスラ読める小説ではない。大体どの短篇も読むのに難儀するし、何が言いたいのかよく分からないものもある。それでも、これらの短篇を読むと、人生の深みみたいなものが味わえるし、自分の読書体験ひいては人生体験の血となり肉となるような感じがする。
日本では『最後の瞬間のすごく大きな変化』の方が先に出ているが、実際の刊行順ではこちらが先である。
人生のちょっとした煩い | |
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