結婚式のメンバー(カーソン・マッカラーズ)★★★☆☆ 7/22読了

この街を出て、永遠にどこかへ行ってしまいたい――むせかえるような緑色の夏に、十二歳の少女フランキーは兄の結婚式で人生が変わることを夢見た。南部の田舎町で、父や従弟、黒人の女料理人ベレニスとの日常に倦み、奇矯な行動に出るフランキー。狂おしいまでに多感で孤独な少女の心理を、繊細な文体で描き上げた女性作家の最高傑作。≪村上柴田翻訳堂≫第一弾、村上春樹の新訳!

アメリカ南部に住む12歳の少女フランキーが主人公。それ以外に出てくるのは、彼女の家の黒人の女料理人と従兄弟の少年の2人。ほぼ全編がこの3人で回っていく。多感な少女のイタイ妄想話が主なのだが、この時期であれば、そういうことも考えるよなとも共感できる。夏の南部の田舎町の描写がとてもリアルで、面白い話という訳ではないのだが、きっといつまでも記憶に残る話という気がする。

結婚式のメンバー (新潮文庫)
結婚式のメンバー (新潮文庫)カーソン マッカラーズ Carson McCullers

新潮社 2016-03-27
売り上げランキング : 91520


Amazonで詳しく見る
by G-Tools