ゴースト(中島京子)★★★☆☆ 10/9読了

目をこらすと今も見える鬱蒼とした原宿の館に出没する女の子、二〇世紀を生き抜いたミシン、おじいちゃんの繰り返す謎の言葉、廃墟と化した台湾人留学生寮。温かいユーモアに包まれ、思わず涙があふれる7つの幽霊連作集。

ただの作り話ではなく、史実に基づいた話もあり、全体的なトーンとしては結構シリアス。そんな中、ミシンを話の中心に据えた「ミシンの履歴」は、たまたま知り合いが祖母の古いミシン(SINGER!)を譲り受けたという話を聞いたばかりだったので、俄然興味深く読んだ。

ゴースト
ゴースト中島京子

朝日新聞出版 2017-08-07
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