悟浄出立(万城目学)★★★☆☆ 1/6読了

俺はもう、誰かの脇役ではない。深化したマキメワールド、開幕! 砂漠の中、悟浄は隊列の一番後ろを歩いていた。どうして俺はいつも、他の奴らの活躍を横目で見ているだけなんだ? でもある出来事をきっかけに、彼の心がほんの少し動き始める――。西遊記沙悟浄三国志趙雲司馬遷に見向きもされないその娘。中国の古典に現れる脇役たちに焦点を当て、人生の見方まで変えてしまう連作集。

短篇集なのは知っていたが、全部西遊記の話なのだと思っていた。ところが実際には色々な中国の古典の話だった。なかなか面白く読んだが、先行する作品も多いので分が悪いし、ある程度史実が分かっていないと物語を理解し難いということもある。昔読んだ陳舜臣の『十八史略』を読み返したくなったね。

悟浄出立

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