村上真介はリストラを請負う会社に勤めるサラリーマン。昨日はデパート、今日はサラ金、明日は生保に乗り込んで、泣かれたり、殴られたり。相性バッチリの恋人陽子は恐ろしく気の強い女で、すんなり結婚とはいかないし、真介の前には難題山積み。だけど明日は来る――。他人事でないリストラ話に思わず涙。働く人必読の面白小説!
妻が図書館で借りてきた本をついでに読んだ。5つの短編から成っている。
主人公はリストラ請負会社の面接官。色々な会社に乗り込んでは、リストラ対象者を相手に面接を行う。デパート、生保、サラ金、温泉旅館など、乗り込んでいく会社の内情が結構詳しく書かれているので、その辺は結構興味深く読めた。
ただ、全体的にはどうかな。読んでいて、「面白い」の方に針が振れたり、「つまらない」の方に針が振れたりという感じで微妙なところ。最終的には「面白い」の方にやや針が振れたかな。
「借金取りの王子」だけは表題作になっているだけあって面白かったね。
借金取りの王子 | |
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