ナディア(ディナー)

2007年6月1日号の「Pen」でその存在を知ってからずっと行きたかった「ナディア」へようやく行った。長谷駅から歩くと数分。細い路地の途中にひっそりとある。古民家を改装した店内は趣きたっぷりだ。
プリフィックスのコースが3,900円。アンティパスト、プリモ、セコンドから一品ずつ選べる。ドルチェとドリンクは別料金。とりあえずグラスのスプマンテを頼んでから何を食べるか考える。メニューが豊富でしかもどれも美味しそうだからなかなか決まらなかった。結局、アンティパストに「内臓のフリット」と「ナスとモッツァレラのオーブン焼き」、プリモは「肉のラグーのタリアテッレ」と「トマトソースのニョッキ」、セコンドは「真鯛の蒸し焼き」と「牛肉のタリアータ」にした。
「内臓のフリット」は色々な部位の内臓とよく分からない小さな根菜が入っていた。これが抜群に美味しかったんだよなあ。今思い出すとこれが一番印象に残っている。お酒を飲みながら食べるには持ってこいの一品だった。「ナスとモッツァレラのオーブン焼き」も素朴な感じで美味しかった。
スプマンテからグラスの白へ。シェフの原さんが数本ボトルを持ってきてくれてそれぞれ説明してくれた。ワインは全部イタリアのもの。私が選んだのはビオ系のもの。すっきりしていた。
「肉のラグーのタリアテッレ」は濃厚なソースが幅広の麺に絡んで美味い。そしてニョッキがまた美味かった。形があまりよくないところが手作りらしくていいし、人工的なもっちり感じゃなくて、いい感じの柔らかさなんだよなあ。トマトソースの味も優しかった。
ワインはボトルの赤へ。ブルゴーニュピノ・ノワールのような薄旨系のワインを所望すると、また数本持ってきて説明してくれた。結局、蝶のラベルが印象的なビオ系のワインにした。少し濁りがある。イチジクのような香りがして、味もなかなか良かった。
「牛肉のタリアータ」は牛肉とプチトマトとルッコラ。肉の焼き加減もミディアムレアでちょうどいい感じ。プチトマトも美味しかった。真鯛もふんわり柔らかく仕上がっていた。ポーションが大きいのも嬉しい。
ドルチェは「リコッタチーズのハチミツがけ」。それにエスプレッソ。ドルチェの量もケチケチしてなくていい。
ネットでは「塩がきつい」なんて書き込みをよく見かけたが、別段そんなことはないね。どの料理も非常に美味しかった。「ランテルナマジカ」のワイングラスはちょっと安っぽい感じだったが、ここはきちんとしたグラスを使っていたので、そこもポイントが高い。ナプキンが紙だったのはちょっと残念だったけど。
満席にはなってなかったね。金曜日の夜なら土・日に比べて入りやすいのかもしれない。もし夜行く人がいたら気を付けないといけないのは電車の時間だ。たまたま長谷駅22:30の電車に乗れたのだが、その次は55分になってしまうのだ。帰りの電車の時間はチェックしておいたほうがいいね。